ドラえもん のび太のパラレル西遊記, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=171162 / CC BY SA 3.0
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『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』(ドラえもん のびたのパラレルさいゆうき)は、1988年(昭和63年)3月12日に公開されたドラえもん映画作品。
原作漫画は存在せず、特集記事が『月刊コロコロコミック』1987年12月号から1988年4月号まで掲載された。
映画シリーズ第9作。
原作は藤子・F・不二雄(当時は藤子不二雄Ⓕ名義)で、藤子不二雄コンビ解消後の『ドラえもん』映画第1作目である。
同時上映は『エスパー魔美 星空のダンシングドール』『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』。
本作は『西遊記』がモチーフであり、唐の時代の中国を舞台としている。
ストーリーは妖怪に支配されるパラレルワールドと化した世界を修正するため、のび太たちが『西遊記』の登場人物に扮して、ドラえもんと共に妖怪たちと戦うというものだが、過失とはいえドラえもん自身が敵役を生み出してしまった点で、他の作品と一線を画している。
この戦いの際、のび太が孫悟空、ジャイアンは猪八戒、スネ夫は沙悟浄、しずかは三蔵法師の役に就いた。
また、映画作品としてドラミが登場したのは『のび太の魔界大冒険』以来であり、本作でも同作と同様にドラえもんたちの危機を救う。
また、今作はドラえもんのひみつ道具を発端として発生した事件の影響が世界規模で現実世界に悪影響を及ぼしてしまうという展開となっており、「日常の中の非日常」「どんな歴史を揺るがす大事件であってもなるべく仲間内で解決し、一般社会には影響を残さない」というシリーズ・作品のテーマ・原則を覆した初の作品である共に、妖怪が人間を皆殺しにして取って代わるという衝撃の事実が明かされる、のび太たちが妖怪と化した両親の姿に慄くなど、ホラー色が強い作風となっている。
本作の製作時(1987年11月)、藤子・F・不二雄が体調不良で入院していたため、存命時のドラえもん映画作品の中では唯一、原作漫画の大長編ドラえもんが描かれていない。
このため、次作『のび太の日本誕生』以降は、大長編と映画で番号が1つずつずれることになった。
その代わりとして、映画のフィルムコミック上下巻が初めて発売され、表紙絵を藤子が描き下ろした。
これを皮切りに以後の作品でもフィルムコミックが発売され、本作以前の作品も後に発売されるようになった。
またドラえもん映画の中で、作者名義が藤子不二雄Ⓕとなっている唯一の作品である。
脚本はもとひら了が担当したが、「西遊記の世界」というアイディアは藤子・F・不二雄本人から出されたものである。
大阪府の万博記念公園で開催された公開イベントでは、同1988年製作の熱気球「夢気球・ドラバルくん」が公開され、藤子・F・不二雄や大山のぶ代も搭乗した。
後に地球温暖化などが大きな問題として取り上げられたことに先駆け、クリーンエネルギーによる乗り物として作られたものであり、同様の試みはソラえもん号、『南海大冒険』での帆船「ドラりん丸」、『翼の勇者たち』での熱気球「バルえもん」、『ふしぎ風使い』での大凧「ドラ・で・カイト」へと続いた。
東宝邦画系春のドラえもん映画シリーズで、藤子不二雄Ⓐが原作の作品と併映される最後の作品となった。
ドラえもん映画としてはモノラル音源並びに昭和時代に製作された最後の作品となった。
ある時、夢の中でのび太は主役の孫悟空になりきっていたが、丸い球体に落書きをしたつもりで、釈迦になっていたドラえもんの手のひらに捕まってしまい、『勉強第一』というレッテルを貼られた巨石に閉じ込められる羽目になった。
夢から醒めたのび太は、小学校の新入生歓迎会に際し、のび太の提案によって「西遊記」の劇をやることになった。
孫悟空役をやりたかったのび太であったが、孫悟空役は出木杉に取られてしまい、のび太は提案者であるにもかかわらず「村人その1」という端役で、セリフも「助けてくんろー!」のみだった。
孫悟空が実在すると信じるのび太は、「本物に似ている人が孫悟空になるべきだ」と主張し、タイムマシンで7世紀のシルクロードへ向かう。
そこでのび太そっくりの孫悟空を目撃し、そのことを他の者に告げるも、そもそも架空のキャラクターであるはずの孫悟空の目撃談など誰も信じない。
このため、もし孫悟空がいなかったら「ドラえ…
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