戦闘が激化するウクライナでは、20日も南東部マリウポリで400人が避難していたとされる美術学校が空爆されるなど、民間人への被害が拡大しています。
ロシア軍による激しい攻撃により、ウクライナの検察当局は20日、これまでに子どもだけでも115人が犠牲になったと明らかにしました。
ロシア軍に包囲されている南東部マリウポリでは20日、子どもや女性ら400人ほどが避難していた美術学校が空爆されたと地元当局が発表しました。
被害の詳しい状況は分かっていませんが、マリウポリでは今月16日にも1300人ほどが避難していたとされる劇場が攻撃を受けるなど、避難施設への攻撃が相次いでいます。
マリウポリでは食料なども不足し深刻な人道危機に陥っていて、これまでに4万人近くが自家用車などで街を脱出しました。
ただ、地元当局は数千人がロシアやロシアの支配地域に強制連行され、ウクライナのパスポートを取り上げられていると主張しています。
一方、ロシア国防省は20日、迎撃が難しいとされる「極超音速ミサイル」などを使い、ウクライナ南部の燃料貯蔵基地を破壊したと発表しました。ロシアが「極超音速ミサイル」の使用を発表するのは2日連続で、長距離爆撃による攻勢を強めています。
こうした中、ウクライナ国防省の情報機関は20日、ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の新たな部隊がウクライナに入ったとの見方を明らかにしました。「ワグネル」は、首都キエフでゼレンスキー大統領らウクライナ指導部の暗殺を狙っているとされています。
(2022年3月21日放送)
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