SNSで人道回廊などの“誤情報”見つかる 根拠不明の拡散情報に警戒(2022年3月28日)

 ロシアのウクライナ侵攻を巡っては、市民を危険にさらしたり、国際世論に影響を与えかねない誤った情報やフェイクの情報が氾濫しています。民間人が避難するための人道回廊についても、誤った情報を発信するSNSのアカウントがあることが分かりました。

 ウクライナ国営通信社編集者・平野高志さん:「合意した人道回廊ではない所に『ここも人道回廊です』と住民に情報を広める」

 ウクライナ国営通信社の平野さんへの取材を元に調べたところ、誤った情報を発信するSNSアカウントが見つかりました。

 声・ウクライナ語通訳:「(人道回廊への集合時間は)10時から11時半まで。しかし、政府の(発表を)見ると違うんですね。政府は9時から10時まではバスを動かしますと」

 発信者については確認できていませんが、ウクライナ政府は「ロシア側には避難者を別ルートに誘導するための工作が準備されている」と警戒を強めています。

 一方で、ウクライナ側を後押しする「フェイク情報」もSNS上で出回っていると桜美林大学の平和博教授は指摘します。

 桜美林大学・平和博教授:「例えば、戦場に向かう夫と妻、その別れの場面の動画であると拡散されているもの。過去に撮影されたドキュメンタリー映画の1場面を流用したものだった」

 こうした「フェイク情報」が作られる背景には、国際世論の後押しを味方につける狙いがあると平教授は推測します。

 桜美林大学・平和博教授:「(ロシアとウクライナの)双方が国際世論の後押しをどう取り付けるか“情報戦”を展開している」

 ウクライナ侵攻に関する情報は日々利用するSNSにも大量に流れています。

 SNS分析ツールを使って調べたところ、ウクライナ支持を示すハッシュタグ「Stand with Ukraine」を含むツイートだけでも、直近の10日間でおよそ87万件が投稿され、全世界で69億回以上、閲覧されています。

 平教授は、真偽不明の情報を拡散して「情報戦」の一端を担わないよう、注意が必要だとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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