初会合から約3か月…関係者の聞き取り「未実施」判明 遺体で発見の女子中学生への”いじめ調査”経過発表 (21/08/30 19:40)

北海道旭川市で2021年3月、当時中学2年の広瀬爽彩さんが遺体で見つかり、市の第三者委員会がいじめの調査を進めている問題で、市はこれまでの状況を公表しました。

 旭川市教委 黒蕨 真一 教育長:「調査の状況をお知らせしていくのが重要と考え、支障のない範囲で公表しているが、進捗状況を説明する機会を設けた」

 この問題は3月、旭川市の公園で当時中学2年の広瀬爽彩さん(当時14)が遺体で見つかったもので、市はいじめはなかったのか、第三者委員会を設置し調査を進めてきました。 

 しかし、数か月たっても状況が明らかにならないことに対し広瀬さんの遺族は8月18日の記者会見で、実名と手記を公表。

 代理人を通じて「情報共有があまりにも少ない。現在の状況では、不信感と違和感しかない」と市の対応への不満を訴えていました。

 さらに萩生田文部科学大臣は、8月26日に担当課長を市に派遣したことを明らかにしました。

 萩生田 光一 文部科学相:「遺族の意向を伺いながら調査を迅速かつ適切に進めるよう(指示した)」

 遺族の会見や文科省の要求を受ける形で開かれた旭川市の会見。約3か月に及ぶ調査で明らかになったのは…

 旭川市教委の担当者:「(Q:関係生徒への聞き取りのめどは?)具体的な時期は決まってなく、まだ行われていない。これから学校職員への聞き取りを踏まえていく」

 8月30日の会見で旭川市は、5月以降いじめ防止に関わる取り組みをしてきたことを公表した一方で、関係した生徒や教職員への聞き取りがまだ行われていないことを明らかにし、調査終了のめどは立っていません。

【これまでの経緯】
・2019年6月:広瀬爽彩さん(当時14)が川に入水
・2021年2月:行方不明に
    3月:公園で遺体で発見
    4月:旭川市教委「いじめ重大事案」認定
    5月:第三者委員会の初会合
  8月18日:遺族代理人が「実名・手記」公表
    27日:文科相が旭川市に迅速な説明を要求
    30日:旭川市が調査状況を公表

 第三者委員会が初会合が行われて約3か月経っても、関係者への聞き取りが始まっていないことが明らかになりました。

 今後の調査の進展に注目が集まります。

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