牛乳パック500万本分の生乳が廃棄の恐れ コロナにより外食産業で需要低迷 余り過ぎが原因

いま牛乳の元となる生乳5000トン、牛乳パックで500万本分を廃棄しなければならない事態が起こりつつあります。一体、何が起こっているのでしょうか。

酪農や乳業の団体からは、悲痛な叫びが。

【Jミルク・内橋政敏 専務理事】
「年末年始や来年の春休みで処理しきれない。つまり行き場のない生乳が相当量、発生することが懸念されています」

そして政府も…

【金子原二郎・農水相】
「処理不可能な生乳の発生が懸念されている」

兵庫県・淡路島の「淡路島牛乳」。ここでは1日あたり、1リットル牛乳4万本。給食用牛乳1万本を生産しています。しかし、この牛乳や乳製品の原料となる生乳がいま、余り過ぎているというのです。

ーーQ:どういった要因が?
【淡路島牛乳・鳥井俊廣社長】
「生産が伸びてきている。特に、北海道で前年対比で3%伸びてきている」

乳牛は気温が低いと乳の出が良くなるそうで、今年は夏と秋が涼しかったこともあり、生産量が増加。その一方で…

【淡路島牛乳・鳥井俊廣社長】
「やはりコロナの影響が大きい。業務用のバターや脱脂粉乳がなかなか売れなくなった。レストランとかが休業したりして、そこらが大きいですね」

コロナによる外食産業などでの需要低迷によって生乳が余り過ぎ、今後、全国的に大量廃棄される恐れがあるのです。その量は全国でなんと5000トン。1リットルの牛乳パックにすると500万本相当になります。

【坂元キャスターリポート】
「淡路島の酪農家の牛舎に来ています。こちらではリラックスさせて、いい生乳をとるために、モーツァルトの曲を聞かせているんです。それでできたのが『モーツァルト牛乳』です。コクがすごいけど、スッキリしてておいしいです」

淡路島牛乳では、ことし4月から販売しているこの「モーツァルト牛乳」はじめ、契約する島内およそ100ヵ所の酪農家が作る牛乳も、今後、余るようになれば生産調整せざるをえないといいます。

【淡路島牛乳・鳥井俊廣社長】
「生き物だからなかなか調整は難しい。エサを減らせば乳量は減るんですけど、体調管理で問題が出て来年また大変になってくる」

学校給食も休みになり、例年ますます牛乳の消費が落ち込む年末年始、私たちにできることとは?

【淡路島牛乳・鳥井社長】
「年末年始には、この工場でもどうしようか…と思うほど、(すでに)だぶついてきている。(消費者は)健康のためにもう1本頑張って飲んでいただくとありがたい」

牛乳を無駄にしないために、業界団体も関係者に向け1日に1リットルの牛乳を飲むことなどを呼びかけています。

カンテレ「報道ランナー」2021年12月15日放送
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