【独自】ロシア国営テレビ“反戦”女性「これはプーチンの戦争」「代償払うのは国民」(2022年3月23日)

 ポーランドとベラルーシの国境では、異変が起こっています。

■ロシアとの貿易に抗議

 長い一本道にずらっと並ぶトラック。車列はおよそ40キロに及び、1000台近くが立ち往生しています。

 これは、食料や医薬品などの物資を、ロシアと同盟関係にあるベラルーシへと輸送しようとしているトラックです。

 こうしたロシアと手を組んでいる国への輸送に反発したのが、ウクライナから避難してきた人々です。

 ポーランド側の国境付近で道を封鎖したため、トラックは3日以上、足止めされているのです。

 トラック運転手:「もう終わりだ!この妨害行為の主催者は誰だ!」

 一人のトラック運転手が、勢いよくウクライナの国旗を掲げた集団に詰め寄ります。

 慌てて警察官が間に割って入りました。気付けば、周りには、数十人の人垣ができています。

 一瞬の隙をついて飛び出し、封鎖する人々に向かっていったトラック運転手でしたが、最後は警察官たちに抑え込まれました。

 ウクライナ人:「恥を知れ!恥を知れ!恥を知れ!」

 ウクライナから避難してきた女性:「我々はここで戦い続け、最後まで立ち続けます。この輸送を断ち切らない限り、子どもや罪のない人たちが殺され続けるでしょう」

■「Z」Tシャツが大人気

 一方、ロシア国内では、ある商品が大人気になっています。大きく「Z」の文字が書かれたTシャツです。

 店員:「とても人気ですよ。皆、買っています」

 「Z」マークは、ウクライナに侵攻しているロシア軍の戦車などに描かれ、軍のシンボルになっています。

 街中で、プーチン大統領の顔がプリントされたTシャツなどと、並んで売られている「Z」Tシャツ。

 今月から突如、店頭に現れると1番人気になりました。値段は、日本円で1枚1000円ほどです。

■「これはプーチンの戦争」

 そんななかにあって、22日、ロシアの国営テレビで生放送中に乱入し“反戦”を訴え、一時拘束されたマリーナ・オフシャンニコワさんが、テレビ朝日の単独インタビューに応じました。

 彼女の思い切った行動は、大きな反響を呼びました。

 マリーナ・オフシャンニコワさん:「(Q.なぜ、生放送で「戦争反対」のプラカードを掲げたのですか?)ロシアでは、政府によるプロパガンダが盛んに行われています。ウクライナでの戦争がきっかけで、国営テレビで仕事をすることは、もうできないと分かったのです。生放送中に抗議することは、思い付きでやりました。まさか、成功すると思いませんでした」

 今、ロシアで裁判の準備を進めているというオフシャンニコワさん。私たちに、こう訴えました。

 オフシャンニコワさん:「最も重要なメッセージは、ロシア国民が戦争に反対しているということです。これは狂気の決断によって起きた、プーチンの戦争です。代償を払うのは、私たち、国民なのです」

■「局は権力しか見てない」

 22日には、オフシャンニコワさんと同じ、ロシア国営テレビ「チャンネル1」で、パリ特派員を務めていた女性記者、ジャンナ・アガラコワさんも辞任を発表しました。

 パリで記者会見に応じ、テレビ局を辞めた理由を、戦争に抗議するためだと明かしました。

 アガラコワ氏:「私が『チャンネル1』を去ったのは、まさに戦争が始まったからです。私たちのテレビ局は、“権力”しか見ていないのです。私たちのニュースには、“本当のロシア”は出てきません」

(「グッド!モーニング」2022年3月23日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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