東京電力は13日、東日本大震災による福島第1・第2原発の運転停止など電力需給の逼迫(ひっぱく)を受け、14日午前6時20分からグループ分けした地域ごとに順次、電力供給を約3時間停止する輪番停電(計画停電)を開始すると発表した。東電発足以来初の措置で、市民生活や経済活動に大きな影響が及ぶことになる。
東電が輪番停電を実施するのは、供給地域の9都県(静岡県は富士川以東)全域で、不測の大規模停電発生を防ぐのが目的。150万世帯程度(電気使用量500万キロワット程度)ごとに各市町村を5グループに分け、午後10時まで順番に電力供給を止める。午前中に停電する第1グループと第2グループは炊事や暖房などの需要が高まる夕方から夜間にかけて2回目の停電も予定している。
政府機関や企業の本社機能が集中する東京の都心部(千代田、中央、港)は、停電対象から外れる。また、医療機関や病人のいる世帯には、電源車や自家発電機を提供して極力対応するとしている。
東電によると、14日の電力供給量は3100万キロワットにとどまる見通し。これに対し、電力需要は災害時に操業の一部を停止する契約を結んでいる大口顧客700社に電力使用の抑制を要請しても、4100万キロワットと1000万キロワットが不足すると予測している。
輪番停電は4月いっぱいまで続く見通し。15日以降の各グループの停電時間は前日夕までに公表する。また、冷房などの需要が増加する夏場の実施も検討する
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