北朝鮮は11日朝、日本海に向けてミサイルを発射しました。「極超音速ミサイル」とみられ、スピードは音速の10倍にあたる、およそマッハ10。迎撃できない理由は、ミサイルの飛び方にあります。
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■北が開発中「極超音速ミサイル」脅威は“軌道”?
有働由美子キャスター
「北朝鮮が11日朝、日本海に向けてミサイルを発射しました。目を引いたのがそのスピードで、およそマッハ10、つまり音の速さの10倍もの速さのミサイルだと分析されているんですが、これだけ速いと日本にそれだけ脅威になりますよね」
小野高弘・日本テレビ解説委員国際部デスク
「いざミサイルが向かってきた時に、迎撃できないかもしれないのが怖いところなんですが、迎撃できない理由は速いからじゃないんです。別の所にあるんです。先端がとがっているこのミサイル。北朝鮮が開発している『極超音速ミサイル』とみられるものです。このミサイルの飛び方がポイントなんです」
「これまでの弾道ミサイルの場合、軌道は放物線を描いて飛んでいます。極超音速ミサイルは、ロケットで打ち上げられた後、切り離された先端のミサイル部分がグライダーのように飛ぶんです。音速の5倍以上の速さで飛びます。ここからがポイントなんですけど、弾道ミサイルよりも低い高度を飛んで、軌道を上下左右に不規則に変えられるんです。だから、どう飛ぶか予測がつかない、どこに向けて飛んでくるかわからない、ということで迎撃が難しい。ここが怖いところです」
■韓国側「迎撃可能」と主張も…北朝鮮がこの先開発したら
有働
「これが、11日朝、北朝鮮から発射されたということですか?」
小野
「11日朝のものは、まだ詳しいことがわかりません。先週も北朝鮮はミサイルを発射しました。そのときに北朝鮮側は、『極超音速ミサイルだ』といっています。『左右に変則的な軌道でも飛行できるぞ』ってアピールしているんです。でも、韓国軍の関係者は、『それは誇張だ』、『極超音速飛翔体の技術には至っていない』というんですね。11日のミサイルについても韓国側は『迎撃できる』といっています」
有働
「でもこの先、開発していくってこともありますよね」
小野
「その点について、安全保障を研究している小原凡司さんに伺ったんですが、小原さんは『極超音速ミサイルは中国やロシアで開発が進んでいるので、北朝鮮がその技術を何らかの形で入手しやすくなったのではないか。もし北朝鮮が、変則的な軌道で飛ばせる技術などを手に入れたら、日本の今の防衛システムでは迎撃が難しくなる』とおっしゃっているんですね」
有働
「落合さん、北朝鮮のミサイルに私たちがどうこうできるってことはほぼないわけですが、このニュースはどう捉えていますか?」
落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「今までのミサイルはある程度迎撃できる、という技術が開発されてきたと思うんですけれど、今回、迎撃できないとなると、非常に困ったことだなと思いますが、我々の国の周辺は、いつにも増して近頃きな臭くなっていると思うので、『自衛』の範囲内での防衛力の増強は不可避だと思いますけどね」
有働
「このニュースが流れるたびに、また1つ何かの実験や開発が進んで、脅威は高まっているのは確かですので、『万が一』が起こらないように、関心だけは失わないでいきたいと思います」
(2022年1月11日放送「news zero」より)
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