WHO(世界保健機関)が「COVID-19」と命名した今回の新型肺炎。
マスク不足がさらに深刻となる中、取材班は東京・巣鴨にある薬局へ。
そこには、「マスク」と書いてある棚が空っぽの状態になっていて、1つもマスクがなかった。
しかし、しばらくすると店員の男性から、こんな言葉が。
巣鴨萬盛堂薬局・長谷川敏弘さん「ちょっとマスクがやっと入りましたので、今からマスクを出そうと思ってます」
ついていくと、バックヤードから出したのは黄色いコンテナ。
その中に、50枚入りのマスクが24箱。
実に1週間ぶりとなる、待望の入荷だった。
開店からおよそ3時間がたった午前11時45分、マスクを抱えた店員は急ぎ足で店先に向かい、空っぽの棚にマスクを補充していく。
すると、通りかかったお客さんが1人、2人、3人、4人と、すぐさま集まってきた。
巣鴨萬盛堂薬局・長谷川さん「すみません、“ご家族さま1点限り”になっちゃうんですけど」
買い物客「1つください」
長谷川さん「はい、ありがとうございます」
買い物客「いいですか、1つ」
瞬く間に12箱が売り切れた。
さらに残りの12箱も、並べているうちから続々と売れていく。
店頭に並んだマスク24箱は、あわせて5分ほどで完売した。
マスクを購入した人は「コロナ対策です。最近ずっと見てなかったので、“ある”と思って」、「家族が花粉症ひどいので、本当に必要な時にないと困ると思い」などと話した。
普段、日本で流通しているマスクのおよそ7割は輸入品で、多くは中国製。
現在、その中国からの入荷が滞っているという。
わずか5分ほどで売り切れたマスク。
作られたのは、愛知・名古屋市内の工場。
休日返上の増産態勢で1日に20万枚生産されているが、通常、多くの流通業者が工場から買い付け、そこからさまざまな店などに卸すため、1つの店に届く数は、ごくわずか。
そんな貴重なマスクが今回、巣鴨の店に並んだ。
マスクを購入した人は「うれしいですね、何か、安心するような。(工場は)きっと寝ないでやっているのかもしれないですね。ご苦労様です」
あっという間になくなったものの、次にいつ入荷するかは見通しが立っていない。
巣鴨萬盛堂薬局・長谷川さん「本当に使いたい方にお渡しできないので、1カ月でこれだけ使うとなったら、それだけの数量で買ってほしいですね」
本当に必要な人にマスクが届くよう、それぞれが分かち合ってくれればいいと店側は考えている。
一方、集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内では、初めて検疫官が感染していたことが判明。
このほか、船内では新たに39人の感染が確認され、その中には、10代の女性も含まれていた。
10代の感染者は初めて。
これで、乗客・乗員の感染者は、あわせて174人。
このうち、日本人3人を含む60代から70代の男性4人が重症で、集中治療室などで治療を受けているという。
(2020/02/12)
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