ロシア軍の侵攻から1週間、民間人の死者は2000人を超えたとされ、日増しに街は戦闘の傷が深くなっています。ウクライナでは女性たちもSNSで戦う意思を見せる中、2回目の停戦交渉が始まります。果たして進展は?
■進展あるか、2回目の停戦交渉
日本時間3月3日午後9時前のツイッターの投稿。
「ロシアとの交渉に向かう途中。すでにヘリコプターに乗っている」
ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問はロシアとの2回目の停戦交渉のため、ベラルーシに向かっているとしました。
双方の主張に大きな隔たりがある中、停戦交渉は合意に到るのでしょうか。
■ロシア軍による攻撃が続くなか抵抗するウクライナ市民、そこに向けられる銃口
ロシア軍の侵攻から1週間。民間人の死者は2000人を超えたとされ日増しに街は戦闘の傷が深くなっています。
3月2日、ウクライナ第二の都市ハリコフ近郊ではあたり一面を明るく照らした大きな爆発が発生。きのこ雲のようなものができています。3日午前にはウクライナ北部の石油貯蔵施設が攻撃を受けて炎上しました。
ハリコフでは食料品の移動販売に市民が長い列を作っています。
ハリコフ市民:
「攻撃しているロシア軍兵士に言いたい。多くの市民や子供が死んでいると」
ロシア軍の銃口は一般市民にも向けられています。
ウクライナ南部の原発に向かうロシア軍が発砲しながら進軍しています。その先にいるのは地元住民です。
住民:
「自分の方に向けて撃ってみろ」
ロシア軍は進軍を阻止しようとした住民に向けて発砲。
住民:
「民間人を撃っている。みんな見て。信じられない、男性の足が切断された」
原発への侵入を防ぐため市民はトラックやタイヤでバリケードを築きました。
住民ら:
「ウクライナに戦争はいらない!皆に栄光を!」
ロシア軍は2月28日、街と原発を制圧したと発表しましたが、市長は「市民は侵略者の隊列が街に入るのを許さなかった」と話しています。
■ロシアが”制圧した”とする南部の街メリトポリ
走る軍用車に向かって「家に帰れ」と叫び続ける市民。ロシア軍が制圧したと発表した南部の街メリトポリです。
「メリトポリはウクライナだ」と市民が抗議活動を行いロシア軍の撤退を訴えています。
抗議活動の別の映像では「ウクライナに栄光を」と市民が叫ぶなか銃声が響き渡ります。
「男性が撃たれた、足を撃たれているぞ」
ひとりの男性が道路に倒れました。
■食い違うロシア側の兵士の死者数
ロシア国防省はロシア軍の死傷者数を初めて発表。死者は498人、負傷者は1600人近くとしています。
しかしウクライナのゼレンスキー大統領は。
ゼレンスキー大統領:
「1週間で約9000人のロシア人が死んだ」「家に帰れ、すべての軍とともに」
9000人以上のロシア軍兵士が死亡したとしていて大きく食い違っています。
■戦禍で誕生する命
東部の街マリウポリでは病院に負傷した一般市民が次々と運ばれていました。そして負傷者以外も・・・
「見てこの素晴らしい子を」
戦禍のなか新しい命が誕生していました。
妊婦や出産間もない女性たちは病院地下のシェルターに留まることを強いられています。
出産した女性:
「この時期に赤ちゃんを出産することを心配していました。この赤ちゃんの誕生を助けてくれた医師たちに感謝します」
■ポーランド国境に避難してきた人たちと待つボランティア
ポーランドと接するウクライナ西部の街リビウ。キエフなどから避難してきた人、ここからポーランドに向かう人たちで往来が激しくなっています。
3人の子どもを連れて中部から逃げてきた夫婦:
「この街に来てどこに泊まるかこれからなにをするかまったくわかりません」
記者:
「リビウの駅の目の前には広場があるんですがここには到着した人やこれから出発する人が集まっています。暖が取れるような場所が設けられていたり、食料や飲み物も配られています」
地元の人たちがボランティアで支えあいます。
ボランティア:
「寒いのでお湯を提供して避難してきた人に温まってもらっています」
■音楽で勇気と団結を
ピアノの音色が駅舎の前に鳴り響いています。
ピアノを弾いていたのはリビウに住む男性。音楽学校で7年間ピアノを習っていると言います。
男性:
(Qなぜここでピアノを弾いている?)
「みんなに勇気を与えるためと団結力を高めたい。音楽には人々を団結させる力がある」
ピアノに合わせてみんなで歌っていました。
■祖国を守る意思を示すのは男性だけではない
元ミス・ウクライナのアナスタシアさんは自身のSNSにエアガンを持った戦闘服の写真を掲載。ハッシュタグは #standwithukraine=ウクライナとともに立ち上がろう。
ウクライナの国会議員のキラさんはSNSに自動小銃を持った写真を掲載し「私はカラシニコフの使い方を学び戦う準備をします」と投稿しました。
キエフ南部に住む日本語が堪能なアンゲラさん:
「戦争の感じももちろんありますが静かです。昼だけコンビニに行くときだけ(外出します)」
キエフ南部は北部と違って比較的落ち着いているそうです。好きな日本食を買いだめしていてできるだけ自宅にいると言います。10年間日本文化を習い、着付けの講師として働くアンゲラさん。自身も戦う気構えはあると話します。
アンゲラさん:
「現代の戦争のやり方がわからないからどうしていいかわからない。やり方がわからないからでも誰かここに来たら手で戦います」
(04日00:09)
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