【名張毒ぶどう酒事件】再審認めない判断  名古屋高裁

61年前、三重県名張市で女性5人が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」をめぐり、名古屋高裁は3日、元死刑囚の弁護側の訴えを退け再審を認めない判断を示しました。

この事件の判決では、奥西勝・元死刑囚が、ぶどう酒の瓶に毒物を入れたと認定されていますが、弁護側は、無罪を主張し裁判のやり直しを求めてきました。

現在の10回目の再審請求は、奥西元死刑囚が刑務所で死亡した後に申し立てられたものです。

弁護側は、瓶のふたをとめるための封かん紙から製造時とは別の「のり」の成分が検出されたとして、事前に毒を入れて封かん紙を貼り直した真犯人がいるなどと主張しています。

請求は、2017年に一度、退けられましたが、弁護側から異議が申し立てられていました。

名古屋高裁の鹿野伸二裁判長は3日、「新証拠は無罪を言い渡すべき明らかな証拠に当たらない」などとして再審を認めない判断を示しました。

弁護側は、近く最高裁に特別抗告をする方針です。
(2022年3月3日放送「news every.」より)

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