ロシアによるウクライナへの攻撃が始まった初日に軍に入隊したという、去年の東京オリンピックで銅メダリストとなった空手のウクライナ人選手が、取材に応じました。あたりまえの日常が一変した今、伝えたいことは…。
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今はウクライナ軍の兵士である東京オリンピックの空手の銅メダリスト、スタニスラフ・ホルーナ選手(33)は「コンニチハ」と日本語であいさつをしてくれました。
ホルーナ選手(33)
「私は空手のウクライナ代表チームのキャプテンでした。だけど、先週からは軍人です」
ロシア側の攻撃が始まった初日、先月24日に軍に入隊。これまで笑顔で過ごしていた家族との時間や選手としての生活など“あたりまえの日常”は一変しました。ホルーナ選手のインスタグラムには――
先月24日(軍事侵攻初日)の投稿
「戦争がはじまりました。私たちは強制的に人を殺し、殺されることになります。 狂ってる。 でも、これが現実です」
今月1日の投稿
「3月1日、きょうは私の誕生日です。ウクライナを支えてください」
今、どのような生活を送っているのでしょうか。
ホルーナ選手(33)
「一日中パトロールです。今は軍人だから自由時間はありません。70歳、80歳の人々が銃をもって戦っています。みんなストレスを感じています。どの都市も攻撃の恐れがありますが、その中で私はここ(リビウ)にいます」
ホルーナ選手がいるのは、ウクライナ西部のリビウ。2日時点では攻撃を受けていませんが、時折、空襲警報がなり、一日中緊張が続いているといいます。
部屋の中には、軍服を着たまま簡易ベッドに横たわる兵士や、銃がありました。外の様子について尋ねると「外はみせられません」ということでした。
ホルーナ選手は「自分の国を守りたい」と、愛する家族を国外に避難させ、戦うことを選びました。
ホルーナ選手(33)
「(家族と)毎日電話しています。妻と息子を国外に出すまでは、非常に緊張していました。今、家族は安全な場所にいるので、今は気持ちが落ち着いています。恐れはなく、集中して戦う準備ができています」
取材の最後、みせてくれたのは“指ハート”のサインでした。
ホルーナ選手(33)
「アリガトウゴザイマス。これ、日野市で教えてもらったんだ」
オリンピックの時のホストタウン、東京・日野市の人たちから教えてもらったものでした。
そして、今一番伝えたいことについて、ホルーナ選手は「一番はプーチンについて。世界中の人に彼がどんな人物か知ってほしいです。彼は、今の時代の最悪のテロリストです。真実は私たちのほうにあると信じています。バイバイ」と締めくくりました。
(2022年3月3日放送「news zero」より)
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