ロシア軍がウクライナの首都・キエフへの攻勢を強めている。
攻撃は軍事施設以外にも拡大していて、石油の貯蔵施設や天然ガスのパイプラインなど、市民生活に影響するインフラにも及んでいる。
夜の街に上がる大きな炎。
燃えているのは、ウクライナの首都キエフ近郊にある石油貯蔵施設だという。
また、ウクライナ第2の都市ハリコフでは、ガスのパイプラインが燃えていた。
いずれも、ロシア軍から攻撃を受けたとみられる。
攻撃対象を、軍事施設などからインフラ施設にまで広げた可能性があるロシア軍。
ロシア国防省は、ハリコフ州でウクライナ兵471人が投降したと発表。
地元メディアは日本時間27日午後、ロシア軍がハリコフ市内に侵入したと報じている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、SNSに載せた動画で、「元々軍事施設がないところにロシア軍はミサイルで攻撃している」と話した。
ゼレンスキー大統領は、ベラルーシ領内から攻撃を受けているため、ロシアとの協議はベラルーシではできないとの考えを示した。
一方、ロシア大統領府は「ウクライナとの交渉のためのロシア代表団がベラルーシに到着した」と発表。
「交渉を開始する準備ができている」としているが、ベラルーシでは交渉しないとしているウクライナとの溝は埋まっておらず、交渉が行われるかは不透明。
キエフの英字新聞で、記者として働いている寺島朝海さん。
今もキエフにとどまり、記事を書き続けている。
キエフ在住・寺島朝海さん「サイレンも結構鳴っている。さっきも1時間前にも鳴った。鳴ったらアパートの狭い廊下に行って、みんなで隠れる。食料は3日分はある」
ロシア軍の侵攻で、食料の確保に苦労しているという。
キエフ在住・寺島朝海さん「スーパーを探したが結構閉まっていて、開いていてもパンはないと聞いた。コンビニがすごい列になっていたから何も買わずに帰った」
ウクライナとの国境の町、ポーランドのメディカ。
ウクライナから避難してきた人たちが、次々とこの町に来ている。
反対に、ウクライナに向かう列車にも行列ができていた。
この人たちの中には、あえてウクライナに戻ってロシアと戦うと話す人もいる。
ウクライナに向かう人「(戦いに行く)自分の国をロシアから守るためだ」、「たとえ死んでもわたしは戦う。ウクライナに栄光あれ!」
そうした中、ウクライナが求めてきた武器の提供を断り、ヘルメット5,000個などしか送らなかったドイツが方針を変更。
対戦車砲やミサイルなどを提供すると発表した。
ロシア軍の攻撃を受けたウクライナ東部の街マリウポリ。
女性「最初は何もわからなかった。全てが煙に包まれていたから、何をしていいのか思いつかない」
家族で暮らしていた住宅が破壊され、女性の母親がけがをして入院した。
家族は親戚のアパートに避難。
女の子「今夜、何かが起きたらどうしたらいいの」
母親「正直勝ち負けはどうでもいい。子どもたちが涙を流さず笑顔でいてくれたら」
子どもたちに笑顔が戻る日は、いつになるのだろうか。
#ウクライナ情勢
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