ウクライナに軍事侵攻したロシア軍は、首都キエフの周辺など各地で攻勢を強め、抵抗するウクライナ軍との間で激しい戦闘が続いていて、死傷者がさらに増えることが懸念されます。
ロシア政府は26日、ウクライナ側に停戦交渉を拒否されたと主張して部隊の進撃を再開し、ロシア国防省は「すべての部隊が全方向で攻勢を展開するよう命令を受けた」としています。
アメリカ国防総省の高官は26日、国境に集結していたロシア軍の大規模な戦闘部隊のおよそ半分がウクライナ国内に投入されたという分析を明らかにしました。
そのうえで、首都キエフ周辺と北東部のハリコフ周辺で、ウクライナ軍が激しい抵抗を続けているとしています。
キエフでは、中心部にある高層アパートがロシア軍によるとみられる攻撃を受けたほか、近郊の石油関連施設などで2回の大きな爆発が起きたと伝えられています。
また、東部のドネツク州ではロシア軍の砲撃で市民19人が死亡したと伝えられているほか、ギリシャ国籍の市民10人がロシア軍の空爆で死亡し、ギリシャ政府がロシア大使に抗議しました。
ウクライナの保健相は26日、これまでに198人が死亡したと発表していますが、死傷者はさらに増え続けているもようです。
こうした中、アメリカ政府がウクライナに対し、対戦車ミサイルなど、最大で3億5000万ドル、日本円にしておよそ400億円の追加の軍事支援を行うと発表したほか、これまで武器の供与には慎重だったドイツ政府も携帯型の地対空ミサイル500基などをウクライナ政府に供与すると発表しました。
今後、首都キエフをめぐるロシア軍とウクライナ軍との攻防が激化するとみられる中、市民などの犠牲者がさらに増えることが懸念されます。
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