混迷のアフガニスタン 女性の人権は?町の意外な様子

アメリカ軍の完全撤退から2か月が過ぎたアフガニスタン。首都カブールからの報告です。

 アフガニスタンの首都カブールにあるホテルの屋上から、お伝えしています。私が今着ているアフガンの民族衣装ですが、安全管理上、外に出たときにできるだけ周りの人たちと馴染んで目立たないようにするための対策です。そして、私のすぐ後ろの屋根の向こう側は大きな道になっていて、『イスラム国』系列の組織のテロを警戒するタリバン戦闘員のパトロールなどが行われているのですが、私が端まで行ってしまうと、上から下が見えるということは、下から上も見えてしまうということなので、テロの脅威にさらされてしまう可能性があるので、離れた場所から、お伝えしているという状況です。

Q.今も、町なかというのは大変危険な状態なのでしょうか?

 町の中は今まで、いわゆる乱暴狼藉という言い方が正しいのかはわかりませんが、テロ、特に自爆テロを行っていたタリバンが今回、統治側にまわっているので、そういった意味で治安が安定していると、かなり皮肉な状況ではあるのですが、そういったかたちで、治安は比較的安定していると言えると思います。

Q.懸念されているのは女性の人権問題ですが、女性たちの行動はどのような状況でしょうか?

 実際の町の中を歩いてみると、カブールは首都で、あか抜けているということもあり、例えば、商店の中や銀行の中ではブルカをかぶらずに「ヒジャブ」という、いわゆるスカーフをかぶった状態で働いていたり、中にはジーンズ姿の方もいて、ちょっと思っていた様子とは、だいぶ違うなという印象もありました。

 ただ、その一方で、地方の州では複数の女性の人権活動家が殺害され、そのうちの1人は複数の銃弾が胸や頭に撃ち込まれていた事件も起きています。現地ジャーナリストによると、殺害したのは狂信的なタリバン戦闘員だったということです。

 米軍の完全撤退後、本格的なタリバンの統治というものは2か月ぐらい経っているのですが、末端がこうした過激な行為を繰り返していては、タリバン指導部が当初約束していた「人権を守る」約束は守られていないのではないかという印象です。

 ただ、タリバン幹部は、欧米メディアの報道を逐一チェックしていました。対外的にどう見られているのかというのをかなり気にしている印象だったので、私たちも、こうして伝え続けることが彼らに対して、ある一種のメッセージになるのではないかと思い、その大切さをかみ締めています。(2021年11月09日16:41)
#須賀川拓 #アフガン #カブール

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