緊迫ウクライナ 自称“共和国”との住民往来も 軍前線には2か月前の砲撃痕

緊張状態が続くウクライナ東部のロシアとの国境地帯にJNNの取材チームが入りました。

記者
「親ロシア派地域に近づくにつれ検問の数が増えてきました」

ウクライナ東部ルガンスク州。ロシアと国境を接する地域です。JNNの取材チームはウクライナ国防省などの特別な許可を得て現地に入りました。

記者
「親ロ派地域のルガンスク人民共和国との境界線にある検問所です。このように住民の行き来はかなり頻繁にあるということです」

「ルガンスク人民共和国」といっても国ではありません。この地域は2014年、ウクライナでの反政府デモを受けて当時の親ロシアの大統領が失脚したことにより生まれた自称“共和国”。親ロシア派が武装蜂起し一部地域を支配、一方的に独立を宣言したエリアの1つですが、緊張状態の中でも地域の住民たちの往来はまだ、可能なようです。

親ロシア派地域に住む男性
「ウクライナで年金を受け取って戻るところです。今の状況が心配です。平和に暮せることを願っています」

ただ、検問所の周囲などにはウクライナ政府軍と親ロシア派との紛争の爪痕が。8年にわたる紛争ではこれまでにおよそ1万4000人が死亡したとされています。

そして取材チームはウクライナ政府軍の前線に向かいました。安全のため、防弾チョッキとヘルメットを装着します。

記者
「砲撃を受けて大きく建物が崩れているのがわかります」

2か月前、親ロシア派から砲撃を受けたという建物は壁が黒く焼け焦げていました。そして・・・

記者
「こちらはウクライナ軍が1年前に作った新しい塹壕です。この穴の向こう、およそ2キロ向こうに、ロシアとの国境があるということです」

ここでは親ロシア派だけでなく、ロシアからの侵攻にも備えているといいます。

ウクライナ軍兵士
「違反行為がないか監視しています」

ウクライナ軍報道官
「兵士たちは準備ができています。状況が悪化すれば、我々の義務を果たすだけです」

ロシア軍はウクライナと国境を接するロシア領内で、およそ10万人の部隊を集結させています。こうした事態の打開に向け欧米とロシアで外交交渉が続く中、アメリカは26日、ロシアの求めるNATO=北大西洋条約機構を拡大しないという確約には応じない考えを表明。またバイデン大統領は27日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話で会談し、ロシアがウクライナに侵攻した場合、アメリカは同盟国と共に断固とした対応を取ると改めて強調しました。

一方、ロシアのメドベージェフ前大統領は「NATOの不拡大」というロシアの要求が拒否されたことは「明らかに状況を複雑にさせるだろう」と指摘。ただ、「誰も戦争は望んでいない」とも語り、外交交渉を続ける必要性を訴えています。そして、ラブロフ外相は・・・

ロシア・ラブロフ外相
「主要な問題に対する前向きな反応はありません」

今後の対応は「プーチン大統領が決める」としています。ウクライナ情勢をめぐってアメリカは31日に国連安全保障理事会で公開の会合を開くよう求め、国際社会全体でのアプローチを試みていますが、緊張の緩和に繋がるのかは見通せません。(28日15:22)

▼TBS NEWS 公式サイト
https://news.tbs.co.jp/index.html

▼TBS NEWS 公式SNS    
◇Twitter  https://twitter.com/tbs_news?s=20   
◇Facebook  https://www.facebook.com/tbsnews  
◇note  https://note.com/tbsnews  
◇TikTok  https://www.tiktok.com/@tbsnews?lang=ja  
◇instagram  https://www.instagram.com/tbsnews_insta/

▼チャンネル登録をお願いします!
http://www.youtube.com/channel/UC6AG8...

▼情報提供はこちらから「TBSインサイダーズ」
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/tbs-i...

▼映像提供はこちらから「TBSスクープ投稿」
https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/toukou/

powered by Auto Youtube Summarize

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事