出典:EPGの番組情報
情熱大陸【俳優/柄本明▽“人間”を演じること…オファーが絶えない73歳の今】[字]
芝居を始めた動機は『青春の誤解』。知り合いに連れられて観た舞台に衝撃を受け“演じる”ということを始めた俳優業。約50年…「人間だからね」と語り演じる“人間”とは
番組内容
今年9月初め、下北沢にある劇団東京乾電池のアトリエ。挨拶を済ませるとそれ以上の会話は無く、客席の真ん中に座る男――そんな独特の緊張感のなかで稽古が始まる。柄本明、73歳。役を演じ続けて、約50年。映画好きの両親のもとに育ち、高校卒業後はサラリーマンとして働くも、入社2年目の暮れに知り合いに連れられ、早稲田小劇場で観た舞台に衝撃を受ける。彼曰く、芝居の世界に入ったのは「“青春の誤解”だった」と語る。
番組内容2
アルバイトをしながら自由劇場などの舞台に立ち、28歳で劇団東京乾電池をベンガル、綾田俊樹と共に結成。旗揚げ公演は野次が飛ぶほど散々だったが、次第に「面白い」と評判を呼び、柄本自身、映画やテレビなどにも活躍の場を広げた。現在も自身が主役を務める舞台の稽古に励む姿が。取材の中で、よく耳にした「人間だからね」という言葉。それは何を意味しているのか。「演じること」と「人間」、柄本明が探るものとは。
プロフィール
【俳優/柄本明】 1948年、東京都出身。高校卒業後、商社に就職。のち劇団マールイ、自由劇場を経て、1976年に劇団東京乾電池を結成し、座長を務める。 1998年 映画『カンゾー先生』で第22回日本日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。2010年 映画『悪人』で第34回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。他、映画賞をさまざま受賞。
プロフィール2
映画のみならず、舞台やテレビドラマにも多数出演し、2011年には紫綬褒章を受章。2015年には第41回放送文化基金賞 番組部門『演技賞』受賞。2019年には旭日小綬章を受章した。
制作
【製作著作】MBS(毎日放送)
公式HP
【番組HP】 http://www.mbs.jp/jounetsu/
関連公式URL
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
劇場/公演 – 現代劇・新劇
福祉 – 文字(字幕)
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- 拍手
- 役者
- ダメ
- ピーターパン
- ラサール石井
- 一同
- 稽古
- お願い
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
(柄本 明)すいません
<例えば
さんまの塩焼きを
一段と美味にする すだちとか…>
<焼きそばに 本場の深みを与える
オイスターソースとか…>
すいません! ごめんなさい
<この人の存在感を
どう形容すべきだろう>
すいません… 申し訳ないです
<彼の到着を待って
舞台稽古が始まった>
♬「眠っちゃいけない坊や」
♬「目をつむっちゃいけない」
<俳優・柄本 明は
「劇団東京乾電池」の座長にして
演出家でもある>
(劇団員たち)
♬「目をつむっちゃいけない」
♬~(歌声)
<けれど
役者に灰皿を投げつけるような
タイプではなさそうだ>
(舞台スタッフ)
あの 21日に 稽古場バラシの
荷積みがあるので
その日に
一回通して終わりにします
<稽古は
思いの外 早く切り上げ…>
(スタッフ)柄本さん 今日 以上で…
うん
(スタッフ)もういい…
う~ん…
(スタッフ)すごい難しいところだと…
何か まぁ あの 何か…
(スタッフ)分かりました
ありがとうございます
<はぐらかされてしまった>
<いつも
どこか近寄りがたさがある>
タタタ!
タタタ タタタタ!
タタタ タタタ タタ…
<メディアの取材を受ければ
平然と…>
あの…
まぁ 役者みたいなことですよね
はい どうぞ
右です! 右… 右 行って右です
そのまま まっすぐ
…で 左斜めです
<知りたかった…
柄本 明とは何者か>
<その背中を追いかければ
手がかりぐらいは
つかめるはずだ>
はい… はい
ここ まっすぐです はい
右 右 右です!
はい はい… もうずっと
<もちろん
一筋縄ではいかないだろう>
<分かってはいたけれど…>
♬~
<「劇団東京乾電池」の公演は
本番前日の
通し稽古に入ろうとしていた>
♬~(歌声)
<劇団の歴史は 45年>
<旗揚げメンバーの中心人物
柄本 明は
今も 役者として 演出家として
演劇活動を続けている>
いいのかな?
(劇団スタッフ)OKでしょうか?
(女性)は~い
(劇団スタッフ)じゃあ もう一回…
「お前 本当は ピーターパンなんかじゃ
ないんじゃないのか?」
「ピーターパンですよ!」
<永遠に年を取らないはずの
ピーターパンが
疲れ果てた おじさんになり
子供たちにせがまれて
冒険に出る物語>
♬「私は本物のピーターパン」
(劇団員たちの稽古する声)
(手をたたく音)
<新たな振り付けを思いつけば
その場で役者たちに動きをつける>
<何せ
自身がコメディアンでもあるのだ>
それで 足は進むのかな?
足は進む?
せ~の!
(劇団員たち)
「やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ
やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ」
ちょっと…
(劇団員)手… 手だけでいい?
「やったぜ 加トちゃん」の時は
つけない?
「やったぜ 加トちゃん」は…
(一同)「やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ」
左から… 左から
左から… 「ペッ ペッ ペッ」
(劇団員たち)
「やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ
やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ」
ハハハ! ハハハハ…
ハハハハハ!
(劇団員たちの稽古する声)
ハハハハ…
はい 面白いですね… はい
ちょっと…
ねっ… そうでしょうね
あれだけど… 何だろう
何か…
(音響担当者)
ああ そうです 真面目ですね
それでさ…
それでさ あの… ほら…
そうですね はい
あ~ なるほど
<演出を手がける時は
客席で本番を見る>
<公演は 2日間で3回限り>
<初回は 大いにウケた>
<その2回目>
♬「眠っちゃいけない坊や」
♬「目をつむっちゃいけない」
(劇団員たち)
「やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ
やったぜ 加トちゃん
ペッ ペッ ペッ」
「眠ってるかな? こんな時間に」
(劇団員たちの台詞)
<奇妙なしぐさが
何を意味するのか
見当もつかなかった>
(拍手)
<でも どうやら柄本は
2回目の出来に
納得がいかなかったらしい>
<拍手を背にして
ディレクターに ひと言…>
いや… そんな…
(ディレクター)ダメですか
<切り込むチャンスだ>
<恐る恐る 近づいてみる>
(スタッフ)柄本さん
お芝居がダメって もうちょっと…
<一体 何がダメなのか>
<劇団員たちが集められた>
あのさ あの…
今みたいになっちゃうと
ダメなんだよな
何か感じてるかな?
遅いんだよ… 遅くなってくる
だから あの…
何て言えばいいんだろうなぁ
うん…
何か やわらかくなっちゃう
そこのところ…
そこのところを
ちょっと 本当に感じてね… うん
やわらかくなっちゃう
なっ? うん
それは どこから来るのか
分からないけど やって来る
それは感じてる…? うん
な… まぁ あの…
分かる? 敵だからね
敵だからね
それを こうやって 何か
味方にしようなんて思ったら
それが もう
どこかで やって来るからね
それで 本当に頼みますよ
うん うん
これ分からないと
しょうがねえよ… うん
<両親は 映画や芝居が
大好きだった>
<高校を出て商社に勤めたが
小劇場の演劇に魅せられて
2年で退社>
<28歳で ベンガルや綾田俊樹と
「劇団東京乾電池」を旗揚げする>
<やがて
映画やドラマにも
進出>
<独自の
立ち位置で
高く
評価されてきた>
(スタッフ)遠かったですね
遠いし…
<大分県佐伯市で
独り舞台が待っていた>
結構 大きいね
(女性)そうですね
<これまでに
何度も演じてきた演目なので
台詞は入っている>
<柄本は ふらりと劇場を後にした>
<とりあえず ついてゆくしかない>
(女性)こんにちは
こんにちは
<しきりに キョロキョロしている>
<思い切って尋ねてみた>
(スタッフ)柄本さん…
<また
はぐらかされてしまったが
結局 目指す場所など
なかったようだ>
<チェーホフの戯曲
「煙草の害について」>
<建て込みが進む舞台で
リハーサル>
<煙草の害について
講演を始めた男が
いつの間にか
妻の愚痴をこぼしまくる話だ>
<もともとの戯曲に
チェーホフの 他の作品から
拝借した要素も加えている>
<冗談めかしたことをつぶやいて
本番に向かった>
♬「ベアトリ姉ちゃん
まだ ねんねかい」
♬「鼻からチョーチンを 出して」
「煙草の害について話してこい
という家内の命令だそうで
私は とやかく言う筋合いはない」
「タタタ タタタタ! タタタ…
タタタ タタ…
痛い… 痛い 痛い
あっ 痛っ… あれ?」
「果たして これは
秩序でありましょうか!」
<「東京乾電池」のアトリエで
今年亡くなった劇団員を
しのぶ会が開かれた>
ご苦労さま
ありがとうございます
いえ… 忙しくはないんだ
<若くして病に倒れた
山地健仁さん>
<かつて 自分の付き人だった
山地さんを
役者として迎えたのが
ほかならぬ 柄本だった>
何?
忙しい?
う~ん そんなに忙しくない
<仲間の顔を見ると
話題は 好きな映画のこと>
いいね
(男性)いいでしょ?
どうしようもない
いや~ もう それで
ワンカット ワンカット
もう 涙 涙
(男性)ハハハ
ジョン・フォードって
そうなんだけど
まぁ 特に 「リオ・グランデ」なんて
そうかもしれないけど
馬の映画ですよね
(男性)あっ そうだね
馬! だから「荒野の決闘」
あっ 「荒野の決闘」…
「決闘」なんかも あれだけど
その前の「駅馬車」以降な
(男性)この前「駅馬車」やってたね
「駅馬車」! 馬の映画だもんね
(男性)馬を きれいに
撮るじゃないですか 疾走とか
馬! あの馬の使い方の… 馬のね
この すごいこと すごいこと
いい男だよね
どう?
すごい いい男
ねぇ すてきですよ
まぁ 残念だけどね
そして…
(映画スタッフ)お願いします
おはようございます
<この日は 映画の撮影>
(映画スタッフ)はい 用意… はい
キャスト… 皆さん 入りま~す
<演じることが
好きなわけではない>
<そう公言しているのに
次から次へと仕事は続く>
<出番待ち…>
<まるで独り言のように
口を開いた>
どうしたって 何か
立派なことになっちゃうんだよね
何かね
<少しだけ
距離が詰まった気がした>
<柄に合わないことは
絶対に言わない>
<それが 柄本の流儀なのだろう>
<主演の舞台が動きだした>
(男性)
見川鯛山役 柄本 明さんです
(拍手)
え~っと 見川鯛山を
やらさせていただきます
いや 何か…
何か こぼしてたの
今度は ユニクロだし
<共演は 古くからの友人たち>
<那須で診療所を営んでいた
医師を巡る 愉快な人間模様>
<柄本は その医師を演じる>
<だが まだ台詞が入っていない>
(男性)「学校 行ってねえんだろ?
養子にすんのか」
いや… あぁ 何だっけ
(男性)「まだ そこまでは」
「まだ そこまでは」 え~…
(男性)「まず 母親をさがす」
「まだ そこまでは
まず 母親をさがさねば」
(笑い)
(ラサール石井)
この後半を もう一回やって…
何回も やってください
<舞台稽古の休憩中
柄本は 控え室で
台本と向き合った>
<台詞をさらうようだ>
(男性)「でも 先生はもっと
進歩的な考えをお持ちだと
思ってました」
「フッ まぁ…」
「どうせ 香織ちゃんの所にでも
いるんだろ」
「フッ まぁ 色々
自分で気付くしかない」
「フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
フッ まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ
どうせ…
フッ まぁ 色々 自分」…
え~?
「まぁ 色々
自分で気付くしかないんだよ」
<丸暗記は苦手で
台詞の意味が腹に落ちないと
先に進めないタイプ>
<だからこそ
柄本にしか出せない味が
生まれるのだろう>
<今月12日 初日>
(ラサール石井)「本日も休診」 ファイト
(一同)オ~!
(ラサール石井)ファイト!
(一同)オ~!
(ラサール石井)よろしくお願いします
(一同)よろしくお願いします!
<幕が上がる直前
意外な姿を目にしてしまった>
(場内アナウンス)「このお話は
ちょっと奇妙な村に住む
おかしな夫婦の
愛の物語なのです」
♬~
「お前な
あんまり ここ… 来んなよ!
坊主が しょっちゅういる
病院なんて 縁起悪いだろ!」
「どんだけ
つらい思いをしているか
おめえには分かんねえのか!」
「ほら 命の炎が燃え尽きる前の
重い言葉を聞け! 鯛山」
♬~ (手拍子)
♬~ (拍手)
<取材を終える頃
柄本本人から
ギクリとする言葉をぶつけられた>
私という人間が いくらか…
いくらか…
(スタッフ)もちろん 思います
思うの?
(スタッフ)思います
あっ そう… そうですか
(スタッフ)まぁ そりゃ そうだよな
って失礼ながら… 思いながら
いろいろ お話…
僕 いつも 横にいました
(スタッフ)って思いながらも
聞きながら…
やっぱ でも そら そういう時にさ
無理して話す人が多いよね
そういうふうになってんだろうね
(スタッフ)まぁ そうですね
<私たちの推論>
<柄本 明は 己を知り 慎みを貫く
美学の人か>
(男性)キョウヘイ・ソリタ
(拍手と歓声)
<見届けた ショパンへの思い>
<51年ぶり 快挙の裏側>
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