出典:EPGの番組情報
チョイス@病気になったとき「見逃さないで!子どもの耳の病気」[解][字]
「よく聞こえない」「耳がボーッとする」など、小さな子どもに多い耳のトラブル。中耳炎の特徴に合わせた治療法を解説、正しい耳掃除のやり方など、家での耳ケア法も紹介。
番組内容
「よく聞こえない」「耳がボーッとする」―小さな子どもに多い耳のトラブル。夜中に突然痛みを訴える「急性中耳炎」は、抗菌薬で治療する。聞こえが悪くなる「滲出(しんしゅつ)性中耳炎」は、重症になってしまったら、鼓膜にチューブを差し込んで治す「鼓膜チューブ留置術」というチョイスもある。たまった耳垢が耳の穴を塞いでしまう「耳垢栓塞(じこうそくせん)」の対処法や、正しい耳掃除のやり方など、家での耳ケア法も紹介
出演者
【キャスター】八嶋智人,大和田美帆,【講師】慶応大学耳鼻咽喉科准教授…大石直樹,【リポーター】上條倫子,【語り】江越彬紀,佐藤真由美ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 宇宙・科学・医学
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 高齢者
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キーワード出現数ベスト20
- 鼓膜
- お子さん
- 中耳炎
- 場合
- チョイス
- 急性中耳炎
- 大人
- 耳鼻科
- 絵心
- 原因
- 治療
- 病気
- 滲出性中耳炎
- チューブ
- 症状
- 中耳
- 炎症
- 大事
- 自然
- 難聴
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
<今日のテーマは…>
<こんなことありませんか?>
明日…
<何度も聞き間違える。
それ もしかしたら
「難聴」のサインかもしれません>
<そして 痛い「中耳炎」>
何か…
<よくある子どもの耳の病気と
甘く見ていると
繰り返すうちに
聞こえが悪くなることもあるんです>
…があるので 注意が必要です。
<一体 どうしたらいいの?>
<でも 大丈夫!
チョイスは ありま~す!>
(2人)チョイス!
<耳の異変に早く気付いて
正しいチョイスをすれば…>
<耳の中に入れるチューブから
鼓膜を再生させる最新治療まで
子どもの耳を救うチョイスを
次々 ご紹介>
<気になる
子どもの耳そうじの正しいやり方も
ばっちり お伝えしま~す!>
<お子さんの耳が心配な
お父さん お母さん!
今日の「チョイス」は 要チェックですよ!>
チョイス!
健康への道のりは チョイスの連続!
ということで 今日の「チョイス」は…
どうですか? 美帆ちゃんちは。
うちの娘は6歳なんですけど
まだ 何もなってないんですが
私が子どものとき
7歳ぐらいのときに中耳炎になりまして
信じられない痛みだったのを
覚えているので
娘には
なってほしくないなとは思ってます。
小さなね お子さんの病気っていうのは
大人のそれとは
同じことが起こったとしても
大変なことになるんだろう
というふうにも思うし
VTRでは こう のちのちもね
影響が出てくるっていうことになると
とても心配にはなりますが…。
そうですね。
以前は大人の中耳炎について
取り上げましたが
今回は 子どもです。
まずは 耳の構造について
おさらいしていきましょう。
こちらです。
外側から「外耳」「中耳」「内耳」と
3つの部分に分かれています。
で 人は どうやって
音を認識するかですが
音が こう
外耳から入ってきます。
「鼓膜」が振動して
「耳小骨」を通って 内耳。
で ここで
電気信号に変換されて脳に行きます。
このとき
人は音を認識するわけですね。
子どもの耳っていうのは やはり
大人の耳より小さいんですか?
そうなんです。 耳自体は小さいんですが
この 鼓膜と耳小骨は
生まれてから大人になるまで
ほとんど大きさが変わらないんです。
あっ そうなんですか? へえ~!
はい。
ということで
今日は 子どもの耳の病気について
さまざまなケースを見ていきます。
まずは こちらから ご覧ください。
<現在 5歳になる
高田侑里ちゃんです。
母親の亜紀子さんは
侑里ちゃんの鼻水の多さに
悩まされていました>
特に 小さいと…
あんまり すすってるのは
よくないなと思ってたんで…
<きちんと はなをかまずに
すすり続けたこと。
それが
耳の病気につながってしまったのです>
<侑里ちゃんが…>
最初 どこかにぶつかったり
転んだのかなと思ったんですけど…
そのとき初めて気付いて。
何か…
(取材者)そんなだった?
(笑い声)
泣いちゃった…。
<その夜 寝つけないほどの痛みを訴えた
侑里ちゃん。
心配した母親は
翌朝 近所の耳鼻科に連れていきました>
<調べたところ 侑里ちゃんの鼓膜は
赤く腫れ上がっていました。
診断の結果は…>
<「急性中耳炎」って どんな病気?>
<鼓膜の奥の「中耳」と呼ばれる場所は
耳管を通じて
のどや鼻とつながっています。
そのため 細菌やウイルスが
耳管から侵入して
中耳に 炎症を
起こすことがあります。
これが急性中耳炎です>
<子どもは
大人に比べて
この耳管の傾きが
なだらかで
しかも 短いため
細菌やウイルスが
侵入しやすく
急性中耳炎に
なりやすいのです>
<侑里ちゃんは
抗菌薬で治療を始めましたが
あまり改善せず
大学病院の耳鼻科を受診>
<詳しく調べると 強い炎症によって
中耳に 膿が
たまっていることが分かりました>
そのために 治りにくい耳に
だんだん なっていって…
<母親の亜紀子さんにも
心当たりがありました>
それが たぶん もう
始まりだったというか。
<急性中耳炎が
重症になってしまった侑里ちゃんは
あるチョイスをしました>
チョイス!
<それは…>
<鼓膜を切って たまった膿を出し
抗菌薬の のみ薬も併用して
炎症を抑えます>
<すると 数日後には
炎症が治まって
痛みもなくなりました>
何をしてあげることもできないので。
行ってよかったなと思ってます。
うん…! よかったですね。
なるほど。 よかったです。
では 今回の専門家の方 ご紹介します。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いいたします。
急性中耳炎ということなんですけれども
やっぱり 子どもが よく
なるっていうイメージがあるんですけど
どのぐらいの割合っていう感じですかね?
急性中耳炎
非常に お子さんに多いご病気で
1歳までに およそ6割のお子さんが
3歳までに
8割のお子さんが 少なくとも
一度はなるといわれている ご病気ですね。
高いですね 思ってたより。
ほとんどの子がなってるっていう…。
そうですね。
症状の軽い子は 気が付かないうちに
なってることもあると思いますが
本当に頻度が多い ご病気ですね。
なるほど。
さっきのイラスト見て
驚いたんですけれども
子どもの耳っていうのは ちょっと こう
中耳炎になりやすい構造に
なってるっていうことなんですか?
そうですね。
基本的には 鼻の奥にある
ばい菌とかウイルスが
耳のほうに行くのが中耳炎の原因なので
そうなります。
でも 細菌とかウイルスがね
入りやすい状況っていうのは
分かるんですけど
生活の どういう場面が きっかけで
そういうのが
なるっていうことなんでしょう?
やはり かぜをひいて
はなが出てる状況で… 本来 大人ですと
こう はなをかんで出してあげますが
お子さんは そもそも
はなが かめないお子さんもいれば
はなをすするのが
癖になってしまうお子さんがいるので
そういうお子さんの はなの菌がですね
中耳炎の原因になりやすい
ということになります。 なるほど。
やっぱ 中耳炎だから
耳って すごく思うけど
鼻が 結構 メインなんだなっていう…。
結構 子どもですと はなが出てるままでも
遊んでるような子も…。
そういう子って 手で こう 鼻を触って
そのあと おもちゃを たくさん触って…。
で そういう おもちゃを介して
例えば 保育園のお子さんとかは こう
どんどん こう 中耳炎に
みんなが順番になっていくような…。
なるほど なるほど。
そういうイメージですね。
よく 子どもって プールで
中耳炎になってしまうっていう話を
聞いたりもするんですが
それは いかがですか?
やはり こう 鼻水が出てるような状況で
プールに入って
それが こう 鼻を また悪くして
それが中耳炎になる…
そういうイメージだと思います。
じゃあ その急性中耳炎 どういう症状が
あるのかってことですが…。
6割が耳の痛みとして出ます。
あとは 炎症が強ければ
全身の発熱になったり
あとは 鼓膜が破れると
耳だれが出てくる…。
中にあるってことですからね。
そうですね。
あのVTRの侑里ちゃんのね
お母さんも言ってましたけども
子どもだと
どうしても 自分で
うまく 症状をね
言えないですから
親が気付きづらいってことも
あるんじゃないかなと
思うんですけれども…。
そうですね。
なので
ふだんから お子さんの様子を見ていて
ちょっと こう
様子が違ったなというときに
気が付いてあげることが
大事かなと思います。
でも その中でも
サインみたいなものってありますか?
先ほどの侑里ちゃんも
そうですけど
夜 痛くなることが
実は多いんですね。
夜 急に わ~っと
泣きだすとかですね
何か こう
ぐずってるとか
あとは
耳を 何となく
触って気にしてる。
そういうのが
中耳炎のサイン
だったりしますね。
「急性中耳炎かな」となりました。
治療っていうことを考えると
どういうものがありますか?
中耳炎の一番の原因は
細菌の感染なので
それに対する抗菌薬を
投与するというのが
まずは 一番 最初ですね。
分かりました。
VTRのね 侑里ちゃん ひどい炎症で
膿が たまってたっていう…。
鼓膜を切開する
っていうことなんですけど
やっぱり それは 必要ということですか?
そうですね。
中耳炎を繰り返してる お子さんだとか
治りが悪い場合に
鼓膜切開を行う場合があります。
でも 何となく… まあね
私も美帆ちゃんも親なので
小さい子が やっぱり
鼓膜切開ってなると
結構 ドキドキするし…。
そうですね。
難しいところもあるんじゃないかなと
思ったりもするんですが いかがですか?
全く そのとおりなんですけれども
そうですね… ただでさえ 痛くて
もう 「嫌だ 嫌だ」って言うお子さんに
やることになります。
なので 頭を本当に しっかりと動かさずに
やるということが大事なので
親御さんが抱えてるのを
看護師が 頭を きっちり固定して
鼓膜をやる場合もあれば
ご両親だと押さえられない場合は
看護師が しっかりと押さえて
もう一人が 頭を押さえて
それで 我々 医者が鼓膜切開をやると。
何歳ぐらいから
その切開っていうのはできる…?
適応だと判断すれば 0歳児から…。
そうですか!
気になる費用のほうなんですが
おいくら…?
お子さんの医療費って
住んでいらっしゃる自治体によって
どこまで
カバーされるかが だいぶ変わりますが
3割負担であれば
2, 500円程度の医療費になります。
小さいうちはね 急性中耳炎って
何度も繰り返してしまうっていう
イメージがあるんですけれど
そうなると 何か 大変なのかなと
思ったりもしますが いかがですか?
過去に 半年以内
6か月以内に 3回以上 繰り返したり
あるいは 1年以内 12か月以内に
4回以上 中耳炎を繰り返すことを
「反復性中耳炎」と呼んでいまして
治療が難しい状態だというふうに
我々も見なします。
でも そういうふうになっていくと こう
成長過程っていうことですからね
小さいお子さんっていうのは…。
その辺は いかがですか?
中耳炎を繰り返すと この耳の周りの
側頭骨という骨の発達が
ちょっと こう 抑制されちゃうんですね。
なので 影響が出ます。
そこで 急性中耳炎を繰り返す
主な原因をまとめてみました。
こちらです。
抗菌薬は菌を殺しますが お子さんは
また 鼻とか のどから
別な菌が入ってくると
中耳炎になる可能性があります。
で 痛みがなくなって
良くなったというところで
お薬をのむのを
やめてしまうと
菌が 中途半端に残ってしまう
ということになって
また 次の炎症の
原因になりますし
それを繰り返すうちに
抗菌薬が効きにくい
耐性菌っていうものが
出来てきてしまうんですね。
自分で判断して やめるっていうのは
この番組でも何度も言ってますけれども
あんまり良くない…。
それをやっていいことなんか
一つもないですもんね。
そうですね。 特に 抗菌薬は
出された分を しっかり のむことは
すごく大事ですね。
あとは 先ほども 鼻水…
鼻の炎症が 中耳炎の原因になるっていう
お話ありましたが。
なので 鼻水が しっかりと治るまで
お薬をのんでいただくことが大事ですし
あと 一般的に
子どもの鼻水を吸い取るような器具が…
おうちでも
できるような器具ありますので
ああいうのも 積極的に
やっていただいてもいいかなと思います。
次は 急性中耳炎を繰り返して
別の病気を引き起こしてしまったケースを
見ていきます。
<現在 13歳になる 南 きららさんです。
きららさんは 3歳ごろから
繰り返す中耳炎に悩まされていました>
<症状は 決まって…>
耳が痛い…。
耳?
うん。
<突然の 耳の痛みから始まり…>
<そのあとに 発熱。
小学生のころは
学校を休むことも よくありました>
<しかも 眠っている間に
べっとりとした
耳だれが出ていることも>
<痛みや発熱だけでなく さらに…>
<きららさんは 耳鼻科に行き
ある診断を受けました。
それは…>
<左が 正常な鼓膜
右が 滲出性中耳炎の鼓膜です。
正常な鼓膜は 手前に
膨らんでいるのに対し
滲出性中耳炎の鼓膜は
奥のほうに へこんでいます。
しかも
裏側には 水がたまっている状態でした>
<「滲出性中耳炎」とは
耳と鼻をつなぎ 換気の
役割をしている耳管が
うまく働かず
中耳にある「鼓室」という
空間に
粘液がたまる病気です>
<その結果
鼓膜が振動しにくくなり
聞こえも悪くなります。
きららさんの場合
急性中耳炎を繰り返すことで
耳管が炎症を起こし
閉じてしまったのが原因でした>
<早速 粘液を さらさらにして
排出しやすくする のみ薬や
抗菌薬を使って治療を始めますが
症状は改善しませんでした>
<滲出性中耳炎が治らないまま
10歳になった きららさんは
医師から
あるチョイスを提案されました。
それは…>
(2人)チョイス!
<…を入れる手術です>
<まず 鼓膜を切開し
耳の奥にたまった粘液を
取り除きます。
そして 切開した部分に
小さなシリコンの
チューブを入れます>
<このチューブが
耳管の代わりに中耳を換気するため
粘液が たまらなくなり
耳の痛みや聞こえが治るのです。
きららさんも…>
<数か月たち
滲出性中耳炎の症状がなくなったころ
チューブは 自然と抜け落ち
鼓膜も塞がります。
ところが…>
<なんと チューブを入れていた
左耳の鼓膜に開いた穴が
塞がらなくなってしまったのです。
このままでは 再び 聴力が
低下するおそれが…>
そういう方の場合は…
<鼓膜の穴が塞がらなくなってしまった
きららさんの治療のチョイスは…>
(2人)チョイス!
<それは…>
<でも そんなこと できるの?>
<まず 鼓膜周辺に麻酔をかけ
穴の周りに メスで傷をつけます。
すると 傷ついた部分を
修復しようとして
鼓膜を作る細胞が活性化
増殖を始めます>
<次に この穴に
細胞の増殖を助ける薬を
染み込ませた
ゼラチンのスポンジを詰め
医療用の糊で覆って 固定。
こうして 鼓膜の再生を促します。
すると
時間の経過とともに
鼓膜が徐々に再生し
穴が塞がっていくのです>
<きららさんの鼓膜も このとおり。
3週間で 見事に再生しました>
う~ん よかった!
よかった。
以前 この番組で 大人の滲出性中耳炎
っていうのを ご紹介しましたけど
今回 お子さんのケースということで。
きららさんの場合は
要は 急性中耳炎を繰り返したことで
滲出性中耳炎になってしまった
っていうことで よろしいですか?
そうですね。
やはり 中耳炎を繰り返すうちに
耳管だとか中耳の粘膜自体が
炎症が治らなくなっていくんですね。
そういうのが積み重なると
滲出性中耳炎という状態に
なりやすくなります。
滲出性中耳炎っていうのは 以前
お年寄りも なりやすいっていうお話
伺いましたけども
子どもも なりやすいんですね。
そうですね。
疫学としては 急性中耳炎よりも
頻度が多いとされていまして
小学校入学するまでに9割のお子さんが
少なくとも 一度は かかっている
というふうにいわれてます。 なるほど。
じゃあ その原因は
何か ほかにあるっていうのは…?
やはり 多くのお子さんは…
繰り返しですけど
急性中耳炎が
治ったあとですね
滲出性中耳炎という状態に
移行するということがありますし
あとは やはり
急性と一緒で 鼻の「副鼻腔炎」だとか
「アレルギー性鼻炎」というのが
慢性化している状態も
滲出性中耳炎の
原因になります。
あとは
「アデノイド増殖症」といわれている…
「アデノイド」というものが原因で
中耳炎が治りにくい
ということがあります。
「アデノイド」とは何でしょうか?
「アデノイド」というのは 鼻の
ちょうど突き当たりの奥の所にある
リンパ組織の固まりなんですね。
ちょうど そこが
実は 耳管の出入り口でもあるので
そこの出入り口の所に
大きなリンパ組織があると。
大体 3歳から5歳にかけて
そのリンパ組織って
自然に大きくなっていくんですね。
なので ちょうど
中耳炎になりやすい年齢と
重なるということになります。
そして VTRの きららさんの場合ね
治療が
「鼓膜換気チューブ」
というね
我々も 以前 習いましたけれども。
大人でも使いましたね。
あれ お子さんでも
できるんですね。
お子さんでも できます。
必要があれば
1歳ぐらいのお子さんに対して
やる場合もありますね。
3か月ぐらい 自然に見ても
治らないようなお子さんだとか
聴力の評価をしたときに 聞こえが
もう 悪くなってるお子さんというのは
積極的に チューブを入れたいという
判断になります。
お子さんにチューブを入れるときも
大人と やり方自体は
変わらないんですか?
やり方は変わりませんが
大人は 長い時間
動かないでいられますけれども
子どもは
起きてれば 早く動きたいですし
まあ それが無理であれば
全身麻酔をかけて やるような場合も
あるので
やはり お子さんのほうが
やるのが大変ということになりますね。
でも きららさんみたいに チューブを
入れたときに出来た鼓膜の穴が
その後 塞がらないってことが
あるんですね。
そうですね。 基本的には
塞がるお子さんが多いんですけれども
治りが悪くて チューブを 長く
入れておかなきゃいけないような場合に
いろんなデータがあるんですが
2年を超えて
チューブが
ずっと入っているお子さんだと
チューブが取れたあとの
その穴が残りやすい。
大体 3割ぐらいのお子さんは
その穴が残ってしまうというふうに
いわれてます。 なるほど。
あと びっくりしたのが 鼓膜を
自分の細胞を活性化させて
元に戻すというやり方。
これは 新しいやり方ですか?
そうですね。 ちょうど
いわゆる 保険適用になったのが
2年前なんですね。
なので 本当に 新しい治療です。
それまでは 鼓膜に穴が開いてるときは
耳の後ろとか 別の場所から
組織を採ってきて
それを鼓膜に充てて
鼓膜の再生を促す必要があったんですが
それをやっても
100% 塞がるわけではないですし
あと その ほかの場所に
傷が残るということで
今回の再生療法のほうが やっぱり
非常に
期待ができる治療ということになります。
<鼓膜を作る細胞を活性化させる
「鼓膜再生療法」では
細胞の増殖を助ける薬を
スポンジに染み込ませて使います>
スポンジは どうなるんですか?
スポンジは 徐々に溶けていくんですね。
外に溶けていくものは 外に出ますし
体の中 鼓膜の向こうですね
…に残ったスポンジも溶けて
自然に体に吸収されたり 排出されるので
問題ないんですね。
入れてる間の注意点とかはございますか?
その3週間
スポンジが ずれないことが大事なので
髪を洗ったり 体を洗ったりするときに
水が やはり 中に たくさん
入らないことが 一つ 大事です。
あとは
はなを強くかんでしまう方がいまして
そうすると
その圧が 耳に行ってしまうと
スポンジが ずれてしまうので
はなを強くかまないでいただく
ということも大事です。
プールとかも駄目ですね。
プールも駄目ですね。
とにかく 水に… 外からの水も駄目ですし
中からの圧がかかるのも駄目。
この鼓膜再生療法っていうのは
一度やれば
もう それで再生しちゃうんですか?
実は 保険の中で
4回まで 繰り返して やっていい
ということが認められていまして
1度目の閉鎖率が
大体 6割から7割ぐらい。
2回やると 8割ぐらいの方が
閉鎖するとされています。
4回までやると
最大9割ぐらいの確率で
塞がってくれるという治療ですね。
大人も それは 受けられますか?
はい。 大人も受けられます。
実は 大人から先に認可されて
それが 子どもでも
できるのではないかということで
広がっていったという治療になりますね。
なるほど。
これ 費用は どのぐらいになりますか?
1回目は
3割負担の方で 大体 1万9, 000円ぐらい。
2回目以降は
1万4, 000円ぐらいのご負担です。
さあ 次はですね
特に 小さいお子さんがいる方は
気になるかもしれません。
耳そうじについて見ていきます。
<現在 4歳になる 石原愛菜ちゃんです>
<最近 近所の耳鼻科で
耳の中が大変な状態になっていることが
分かりました。
それは…>
<愛菜ちゃんの耳の奥の画像です。
耳あかが びっしりたまり
奥の鼓膜が見えない状態でした。
これを「耳垢栓塞」といいます。
このまま 放っておくと…>
場合によっては…
<でも 家で 耳そうじは
していなかったのでしょうか?>
それで ずっと 4年間
通してた感じですね。
<そうなんです。 通常 耳あかは
たまってくると 自然と排出されるもの。
耳そうじによって かえって 耳あかを
押し込んでしまうこともあるため
やらないほうがいいんです>
<じゃあ どうして 愛菜ちゃんは
耳あかが たまってしまったの?>
<それなら 一体 どうしたらいいの~?>
お子様には 耳鼻科での
定期的な耳そうじをお勧めします。
<医師が 耳そうじに使うのは
耳の奥を
見えやすくする耳鏡と
耳用のピンセット。
顕微鏡で見ながら 慎重に行うので
耳の奥を傷つける心配もありません>
<愛菜ちゃんの たまった耳あかも
耳鼻科で そうじしてもらうと
こんなに すっきり!>
<耳あかが たまりやすい体質の子どもは
数か月に1度
耳鼻科で耳そうじしてもらうのが
おすすめです>
耳鼻科の先生には もう…
ちゃんと 先生に取っていただくのが
一番 安心だなと思って。
う~ん! よかったね 愛菜ちゃん。
きれいになりましたね。
すごくきれいになりました。
やっぱり 耳あかが たまりやすいお子さん
というのが いるっていうことですね。
耳あかって 遺伝的な要因がある
ということが分かっていまして。
あとは お子さんだと
分泌物 あるいは はがれる皮膚が多いので
たまりやすかったり
あとは 耳の穴の大きさだとか
外耳道っていう耳の通り道の太さが
やっぱり 個人差があるんですね。
だから それで 自然に出て…
出てる分もあるのかもしれないけど
それじゃ 追いつかないみたいなこと…。
そうですね。
その体質で 一番 実は 大きいのは
耳あかのタイプ。
いわゆる 乾いた耳あかと 湿った耳あかと
その2つで
より たまりやすい たまりにくい
っていうことが 少し 分かれます。
どっちが たまりやすいんですか?
いわゆる 湿った耳あかが
自然に出てくるのが難しくて
たまりやすいんですね。
でも やっぱり
耳あかが たまりやすい子は
やっぱり
定期的に お医者さんに 耳鼻科に行って
取ってもらったほうが
いいってことですか?
そうですね。
たまりやすいお子さんっていうのは
やはり 自然に出てきづらいですし
ご自宅で取るのも難しいので
小さいうちは 定期的に…
数か月に1回ぐらいでいいと思いますが
耳鼻科に通っていただくと
いいかと思います。
耳そうじをしてくださいっていうだけで
耳鼻科に行ってもいいものなんですか?
もちろん 結構ですし
あるいは 鼻かぜのときに
ついでに 耳を診てもらって
耳あかが多くたまってれば
また数か月後に行ってみるっていう
まあ そういう形がいいかと思います。
ちなみに 大人でも
耳そうじ してもらえますか?
そうですね。 大人の方でも
たまりやすい方は 結構 たまるので
いいと思います…。
ただ 実は より ご高齢になられると
耳あかを 外に出そうっていう力も
弱くなっていくので
耳あかが
ちょっと たまりやすくなるんですね。
お年を取って
聞こえが悪いといって いらして
耳を診ると
耳あかが詰まってるっていうことも
やはり 時々ありますので
どうぞ
受診していただくといいかと思います。
ただ そうなると 費用は
おいくらぐらいで
やっていただけるんですか?
3割負担ですと 大体 300円ぐらいで。
ただ 6歳未満の場合は
処置が大変だということで 460円ぐらい。
ああ よかった…!
なるほど。
ちっちゃいお子さん…
急に 値段が高くなったら
ドキドキするなあと思ったけど。
確かに 押さえてないとね。
やっぱり 動いたら怖いですもんね。
そうです。
私なんかは自分の子どもの耳あかそうじを
するのが夢だったんですけど。
時々 しちゃうんですが
家では やらないほうがいいんですか?
基本的には
やらないほうがいいっていうか
やる必要がないっていう場合も
多いかと思いますが
耳の… 外から見える耳あかを
ご自宅で取るというのは
問題ないかなとは思います。
<どうしても 家で
耳そうじをしてあげたい あなた!
正しい耳そうじのやり方を
教えてもらいましょう!>
耳の模型で
耳の穴が ご覧いただけるかと思います。
耳の断面になりますが 耳の穴の奥。
ここが 外耳道ですね。
この赤いものが
耳あかの模型ということになります。
自然に出てくるものは ここから
ぽろっと落ちるような形で出るんですね。
ただ たまりやすいお子さんは
ここに たくさん
たまってるということになるので
これ 綿棒ですけれども
綿棒でご自宅でやる場合に
あまり 奥までやりますと
耳あかを
どんどん奥に押しやることになります。
なので この綿棒の先が
隠れない程度まで入れていただいて
この手前まで出てきてる耳あかを
外に かき出すというか
そういうのが正しいですね。
皮膚を あんまり こすらない。
あくまで 耳あかを
外に出してあげるっていうことが
大事だと思います。
先生 日本の伝統的な
竹の細いやつがあるじゃないですか。
こう… 先が こうなってる。
あれは いかがですか?
皮膚を こすり過ぎなければ…。
あくまで 耳あかだけをかいてくるように
かき出すのであれば
もちろん 問題がないです。
ただ 気をつけるのは
どうしても かき過ぎちゃって
皮膚を傷つけてしまうことが
可能性としてあるので
ちょっと
気をつけていただきたいということです。
最後はですね 子どもの難聴についてです。
どんな治療法のチョイスが
あるのでしょうか?
♬~(ピアノ)
<現在 12歳になる 鈴木絵心さんです。
今では 音楽が大好きな絵心さんですが
幼いころは
左耳が ほとんど聞こえていませんでした>
<母親の幸子さんでさえ
あるときまで
そのことに気付かなかったといいます>
<絵心さんが まだ
4~5歳だったころ
こんなことがありました>
絵心… 絵心!
絵心 どうしたの?
こんな近くでテレビ見て…。
<聞き返すことや聞き間違えることも
よくありました>
そうだ 絵心 明日…
<絵心さんの聞こえに
問題があると分かったのは
小学校入学前に受けた聴力検査でした>
<耳鼻科へ行って 耳の中を
詳しく調べてみるよう指示されました。
そのとき 初めて 左の中耳の骨
耳小骨に異常が見つかったのです>
<「耳小骨」とは 鼓膜の奥
中耳にある3つの連なった骨のこと。
鼓膜の振動を増幅させ
音を神経に伝える役割をしています>
<ところが 絵心さんは
アブミ骨が変形していたため
耳小骨の連係が うまくいかず
音が
神経に伝わりづらい状態だったのです>
その子自身も それで生まれてくるので
それが当たり前だと思って生活しますし…
<耳小骨奇形による難聴を治すため
絵心さんは あるチョイスをしました>
(2人)チョイス!
<それは…>
<使うのは 長さ4mmほどの人工の耳小骨>
<変形した骨を取り出し
人工耳小骨と入れ替えます。
すると 音の伝わり方が正常になり
聞こえるようになるのです>
<手術を受けた絵心さんも
聴力を取り戻すことができました>
この子の姉が
イヤホンで音楽を聴いてて
じゃあ 絵心に「聴いてみな」って言って
イヤホンを 左耳で やってあげたら
ものすごく聞こえて
すごい喜んでたのを覚えてます。
「聞こえた!」って言って。
それは 私も びっくりしました。
「ちょっと 聞こえるようになったかも」
って感じがしましたね。
(取材者)そのときの気持ちは
どうでしたか?
まあ…
こんな感じなんだなって思いましたね。
いやあ~ よかった!
よかった!
いや 本当に よかった。
よかったですね。
やっぱり 難聴っていうのは
もう… 何か 勝手なイメージですけど
なかなか治らないっていうか
治りづらいっていうか…
イメージがあるんですけれど
やっぱり お子さんの場合は
聴覚っていうのは
取り戻すことができるんですね。
お子さんかどうかということでは
実は なくて
今回の絵心さんの場合は
中耳にある
耳小骨が原因の難聴だったので
手術によって
治すことができたという形になります。
問題のある場所によって
治せるかどうかが決まってくる…?
外耳 中耳…
そこに原因があるのであれば
治せる可能性が
十分あります。
一方 その内耳から
もっと奥の
聴神経といわれる
その場所の難聴ですと
なかなか治療が難しくて
補聴器による対応を行ったりとか
本当に 全く聞き取れないような
状況になると
人工内耳という機械を
内耳に入れることで
聞こえを取り戻すという
そういう治療を行います。
分かりました。
生まれたあと 新生児のときに
聴覚の検査っていうの
あると思うんですけども
そこでは
やっぱり 発覚しづらいものなんですか?
「新生児聴覚スクリーニング」
といいまして
生後数日以内に 聞こえの検査をやる
ということができます。
実は 軽度難聴であっても
そのスクリーニングに引っかかるという
高精度の 実は 検査なんですけれども
100%の精度ではないということとか
生まれてから
徐々に聞こえが悪くなるお子さん
あるいは
先ほどの滲出性中耳炎だったりっていう
あとから聞こえが悪くなるという
ご病気もありますので
新生児聴覚スクリーニングで
すべてが見つかるっていうわけでは
ないんですね。
小さなお子様の場合は やっぱり
ちょっと 聞こえないってなると
何か… 言葉の発達っていうんですかね
そういうのも
影響あるような気がするんですけど
その辺は いかがですか?
非常に大事な点で。
やはり 子どもの難聴は
言葉の能力
あるいは 将来的な社会性などに
影響を与えることが
もう 分かっていますので
なるべく早く見つけてあげて
できる対応を早く取ってあげる
ということが とても大事ですね。
具体的に
どういうところを注意していたら
早く気付けるんですかね?
それについて 子どもの難聴の症状を
こちらにまとめました。
まず 0歳から2歳の場合。
これらを参考に1つでも当てはまれば
すぐに耳鼻科を受診したほうがいい
ということなんですね。
そして 次に 難聴の症状
3歳以降の子どもの場合なんですが。
こういった症状が参考になるんですね。
なるほど。 だから こういうことは
一つ 知識として覚えといたほうが
いいのかもしれないですね。
参考にしていただきたいですね。
では 最後に
今日 お伝えした内容を踏まえまして
ベストチョイスのためのアドバイスを
お願いいたします。
子どもの耳の病気は
しっかりと見つけてあげられれば
対応できるものが ほとんどです。
なので 気になることがあれば ぜひ
耳鼻科を
受診していただければと思います。
分かりました。
先生 どうもありがとうございました。
(一同)ありがとうございました。
例えば
夜中 子どもが急に耳を痛がりだした。
病院に連れて行くべきかどうか
迷いますよね。
そんなとき おすすめなのが
日本小児科学会が監修・運営する
ウェブサイト「こどもの救急」。
当てはまる症状をチェックするだけで
病院へ行ったほうがいいか
家で様子を見ていればいいか
教えてくれるんです。
耳の痛み以外にも 発熱や吐き気など
いろいろな症状に対応。
生後1か月から6歳までの
お子さんが対象です。
小さい子どもがいる皆さん
困ったら 一度 お試しあれ。
次回も 皆さんにお届けします。
健康への ベスト…。
(2人)チョイス!
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