出典:EPGの番組情報
プロフェッショナル「一瞬に、心を込めて~空港グランドスタッフ・中山弓子~」[解][字]
羽田空港をかけ回る接客No.1のグランドスタッフに密着!一瞬に込める究極のおもてなしとは?コロナ禍で過去最大の赤字に直面する中、もがき続ける羽田空港の舞台裏!
番組内容
日本最大手の航空会社で接客技術No.1に輝いた空港グランドスタッフ・中山弓子(36)に密着!働くのは日本最大規模の東京国際空港・羽田空港。些細なことにまで心を配る“おもてなし”を提供しながら、飛行機へ安全・定刻通りに搭乗させるプロだ。コロナ禍で会社は過去最大の赤字に直面。減便、給与カット、突然の出向…。未曾有の危機の中で“おもてなし”の心をどう磨いていくのか。知られざる羽田空港の舞台裏に迫る。
出演者
【出演】空港グランドスタッフ…中山弓子,【語り】橋本さとし,貫地谷しほりジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
テキストマイニング結果
ワードクラウド
キーワード出現数ベスト20
- 中山
- 柏木
- 責任者
- お願い
- グランドスタッフ
- スタッフ
- 久野
- 最後
- 時間
- 搭乗
- 判断
- 出発
- テスト
- 機内
- 係員
- 現場
- 仕事
- 自分
- 搭乗ゲート
- コロナ禍
解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)
その人は いつも
ヒールの靴で走っている。
駆け回るのは 日本最大の国際空港 羽田。
飛行機の運航を陰で支える…
勤めるのは日本で初めて接客サービスが
世界最高峰の
5つ星に認定された航空会社。
中山は社内で 接客技術No.1に選ばれた
サービスのプロだ。
36歳のベテランながら
誰よりも汗をかく。
5月。
コロナ禍の影響で
会社は
過去最大の赤字に
直面していた。
(中山)柏木さんが…。
かつてない危機の中で
「おもてなし」の心を磨くために。
知られざる 舞台裏の物語。
5月 密着取材が始まった。
(カメラマン)大丈夫ですよ。
ふだんから 歩くのが速い。
働くのは 一日6万人が利用する
羽田空港 国内線ターミナル。
制服に着替えると 表情が一変した。
(一同)お願いします。
仕事は 朝5時から深夜までの2交代。
まず 引き継ぎ事項を確認する。
今日も一日 お願いします。
(一同)お願いします。
スタッフの多くは 20代。
現場一筋14年の中山は 大ベテランだ。
この日は 出発ロビーとカウンターで
問題がないか見る 責任者を務める。
(係員)はい。
手荷物を預かる締め切り時間を過ぎた客が
声をかけてきた。
機内には持ち込めないサイズの手荷物を
持っていた。
中山です。
搭乗ゲートのスタッフに
急ぎ 連絡をとる。
搭乗ゲートでなら
まだ荷物を預けられると判断した。
チェックインから手荷物検査 搭乗まで
各エリアのスタッフが連携して 客を案内。
最後の1人が搭乗するまで
チームで協力し 定時運航を目指す。
中山は
各現場で責任者になれる資格を持ち
リーダーとして スタッフをサポートする。
中山に SOSを求める無線連絡が入った。
岡山行きの便に乗り遅れた客と
トラブルになっていた。
コロナ禍による減便で
次の岡山行きは 11時間後しかない。
すいません お忙しいのに。
航空券は
ホテルとパックで購入しているため
ここで払い戻しはできない。
ああ 分かりました。
ありがとうございます。
私…
中山が 別の案を提示した。
間もなく出発する広島便に振り替える案。
とっさの提案に 客の様子が一変した。
(中山)66番がですね 失礼いたします。
責任者として
トラブル対応をするだけでなく
中山は 自ら客に声をかけていく。
お客様 失礼します。
多くは ほんのささいなことばかりだ。
この日 一枚の紙切れを拾った。
書かれていたのは 航空券の確認番号。
1万人の客の中から 誰が落としたのか
突き止め 返却したいという。
なんとなく。
調べてみたが
結局 突き止めることはできなかった。
そこには 中山の信念があった。
…意識を持って やってます。
グランドスタッフの仕事は
実は 客の前に出るだけではない。
バックヤードで 運航状況を把握し
客の流れをコントロールする
重要な業務も担っている。
この日は 出発直前に機材トラブルが発生。
飛行機の交換が必要となった。
機内の客を どう降ろし 誘導するか
瞬時に判断する。
その他 ラウンジの
コンシェルジュ
保安検査場の
責任者など
グランドスタッフの…
その中で中山さんは 13の資格を持ち
各現場で最高責任者を任される
別格の存在だ。
本当に…
終わりました? よかったです。
ありがとうございます。 はい すみません。
ちょっと ちょっと 一息していいですか?
はあ~。
ありがとうございます。
出発ロビーの責任者として
動き回っていた夕方。
いらっしゃいませ。
あっ 対応ですか? 大丈夫…。
ああ そうなんだ。
機内に携帯電話を忘れたという家族連れが
相談に訪れていた。
赤ちゃんを連れて 福岡から到着した家族。
1時間近く 窓口で待っていた。
他に打つ手がなく
係員は 途方に暮れていた。
客室乗務員に問い合わせるが…。
当てが外れた。
結局 発見できず 見つかったら
連絡する約束で 客は帰っていった。
(中山)ありがとうございます。
誠意を持って できる対応はした。
それでも 中山は諦めきれない。
何だろう…。
中山が 食い下がる。
すみません。
急ぎ 客をさがす。
そのものが…
ぜひぜひ。 よろしいですか?
お願いします。
とんでもないです。
お待ち頂いて ありがとうございました。
家族にとって 笑顔の帰り道となった。
ちょっと PC 行ってきます。
ありがとうございます。
休日 中山さんの楽しみは
同期との ひとときだ。
グランドスタッフとして共に働いた
同期の多くは
既に現場を離れ 管理部門に異動している。
あっ すごい! ほんとに上 飛んでますね。
(飛行音)
まだまだ 現場は卒業できない。
それには 理由がある。
3人きょうだいの末っ子として
香川で生まれた中山さん。
子どもの頃から人見知りで 誰にでも
話しかけられる性格ではなかった。
相手の気持ちに寄り添える人になりたい。
そんな気持ちで志望したのが
グランドスタッフだった。
大学卒業後 高倍率の競争をくぐり抜け
内定を勝ち取った。
それは 入社直前のことだった。
事前研修で
基礎知識を問うテストが行われた。
暗記さえすれば正解できる 簡単なテスト。
しかし。
結果は 24点の赤点。
中山さんが最低点だった。
(中山)その回の中では…
追い打ちをかけたのが
インストラクターの ひと言だった。
何ていうんですかね。
ミスをしたことより
隠そうとする方が良くない。
人の命を預かる現場だからこその
教えだった。
恥をしのんで 赤点の結果を伝えると
再試験までに何をすべきか
みんな 親身になって考えてくれた。
そして こう言われた。
グランドスタッフになってからも
順風満帆ではなかった。
社内の資格試験では また不合格。
中山さんの手違いで 別の便に
客を搭乗させてしまったこともあった。
3時間に及ぶ 客からの叱責。
中山さんの代わりに謝ってくれたのは
先輩たちだった。
自分も仲間のために
役立てる存在になりたい。
中山さんは
毎日の日報を欠かさず読み込み
自分の対応を見直すようになった。
後輩たちの悩みにも耳を傾け
小さな雑用も 進んで引き受けた。
くじけそうになると
あのテストを見返した。
一つ 一つ 専門知識を身につけて 14年。
気付けば 羽田をしょって立つ
グランドスタッフといわれる存在になっていた。
中山さんは赤点のテストを
今も見返すことがあるという。
5月。
大型連休直前に出された緊急事態宣言で
航空会社は 大打撃を受けていた。
50人のスタッフをまとめる
グループリーダーでもある中山。
皆さん…
最大の不安は 減便による
若いスタッフの経験不足だった。
この日 搭乗ゲート全体の責任者として
現場に立った中山。
気になる班員がいた。
入社3年目の…
搭乗ゲートで 出発便を送る
責任者の資格を
半月前に取ったが 経験不足から
まだ自信を持てずにいた。
中山が補佐として 柏木さんを見守る。
出発まで 20分を切った時。
保安検査場から 締め切り時間を過ぎた
客を通していいか 連絡が入った。
柏木さん とっさに判断ができない。
(柏木)すいません。
中山は 自分が行けば
まだ搭乗できると判断。
少しでも早く案内するため 検査場に急ぐ。
(客)すいません。
(中山)とんでもございません。
ありがとうございます。
(中山)えっ すばらしい!
(柏木)29でした。 えっ ほんとに?
(拍手)
客を待って 遅れが出れば
責任者の判断ミスとなるが
予定の1分前に出発させることができた。
もう一人 中山には 心配な班員がいた。
新人の…
入社1年目のスキルチェックに
不合格となり
まだ独り立ちできていなかった。
この日 カウンターで
再試験に臨むことになった。
手荷物の破損確認を忘れ
再び不合格となった。
コロナ禍で 出社も減り
新人は異例の年を過ごしていた。
2度も試験に落ちるのは
例年なら ありえない。
新人 久野さんのために 何ができるか。
1週間後 中山が動いた。
3年目の柏木さんを
久野さんの訓練係に抜擢。
再試験まで見守ってもらうことにした。
ありがとうございます。
指導係を務める柏木さんも
自信をつける機会になればと
中山は考えていた。
(久野)破損確認させて頂きます。
失礼いたします。
はい
分かりました。
ありがとうございます。
いってらっしゃいませ。
(中山)お願いします。
久野さんが
3度目の試験結果を報告に来た。
(拍手)
合格するまで外せなかった
新人用のストラップ。
はい。
(中山)うれしいです。
(久野)ありがとうございました。
(中山)おめでとうございます。
それから 10日後のことだった。
久野さんの指導係をしていた柏木さんに
突然 外部への出向が命じられた。
配属されるのは
接客業とは無縁の事務の仕事。
人件費を削減するための措置。
これからの活躍を期待していた
やさきだった。
(中山)あっ お待たせしました。
ごめんなさい。
翌日。 柏木さんが 心の内を明かした。
22が最後か。 分かりました。
(2人)ありがとうございます。
出向前の最後の仕事は
1週間後に決まった。
最後の勤務まで あと2日。
グループメンバーがそろう
最後のミーティングが開かれた。
柏木さんの最終便には
中山が補佐に入ることになった。
共に働いてきた柏木さんを
どう送り出せるか。
共に働く 最後の日が来た。
お願いします。
(中山)ちょっと後ろで 調べ物しますね。
(柏木)はい ありがとうございます。
(取材者)これがラストですか?
(一同)お願いします。
柏木さんが
高松行き最終便のゲート責任者を務める。
(柏木)お待たせいたしました。
順調に 搭乗が始まった。
(中山)ありがとうございます。
こちら お受け取り下さい。
ありがとうございます。
お待たせいたしました。
いってらっしゃいませ。
出発10分前。
搭乗締め切り時間となった。
残る客は あと1人。
保安検査場の通過は確認できたが
まだ搭乗口に現れない。
いない。
念のため機内も確認するが 姿はない。
通常なら 搭乗を断る判断を下す時間だ。
中山は あえて
柏木さんに指示を出さない。
待つか 断るか。
柏木さんに判断を委ねた。
定刻どおり出発するには
残された時間は1分もない。
さっき入ったばっかりだと
思うんですけど。
(係員)そうですよね。 16分。
(係員)高松行き
最終のご案内中でございます。
その時。
客が現れた。
客を待ったために 遅れは出ていないか。
(拍手)
柏木さんは 笑顔だった。
はい。
人のために どれだけ動けるか。
その…
自分が行動することを
惜しまない人だと思います。
♬~(主題歌)
♬~
Source: https://dnptxt.com/feed
powered by Auto Youtube Summarize