深刻さ増す「家族全員」自宅療養 40代母親が死亡(2021年8月19日)

 全国の新型コロナ新規感染者が18日、2万3000人を超え、過去最多を更新しました。自宅療養者も増えるなか、東京では家族全員が感染し、自宅で療養していた40代の母親が亡くなりました。

■家族全員感染「ここ数日たくさんある」

 自宅療養の現場では、深刻さの度合いが増しています。

 東京・板橋区で訪問診療を行っている板橋区医師会・鈴木陽一医師。18日、自宅療養者の家を訪れると、2階の部屋で横になっていたのは、50代の男性です。発症から9日が経っていました。

 血中の酸素飽和度を計ってみると・・・。

 医師:「今、安静にしていて(酸素飽和度)90%。これは中等症2。本来だったら入院管理しないといけないレベル」

 実は、感染しているのは男性だけではありません。1階では、男性の妻がぐったりしていました。妻の発症は夫の2日後で、酸素の値に異常はないものの、高い熱と全身に倦怠(けんたい)感があるといいます。

 そして、息子も。今は元気ですが、数日前まで熱がありました。家族3人が感染し、自宅にとどまっている状態なのです。

 板橋区医師会・鈴木陽一医師「ここ数日、一家全員(感染)は、すごくたくさんあって、働き盛りで子どもがいる家庭が多い。大人はかなりしんどいので、動ける大人が家の中にいなくなる。1週間とか10日とか、両親が動けないとお子さんも相当大変だと思う」

■家族全員感染 自宅療養中に母が死亡

 都内では、自宅療養する人が2万人を超えるなか、家族で自宅療養中に亡くなるケースも出てきました。

 亡くなったのは、夫と子どもと3人で暮らしていた、40代の母親です。家族全員が感染し、自宅療養中でした。
 女性は今月10日に陽性と判明し、翌日の11日の健康観察では、発熱とせきの症状があったものの、入院調整の対象にはなりませんでした。

 しかし、その翌日の12日、自宅で倒れているのを夫が発見し、死亡が確認されました。女性は糖尿病の基礎疾患があり、ワクチンは接種していなかったということです。

 街の人は・・・。

 40代の母親:「1人かかったら(家族)全員アウトだなと。覚悟というか、そうなるんだろうなと思っているので、本当に怖い」
 30代の母親:「きょうも娘の保育園で感染者が出ていて、通わせないようにやっているんですけど、そういう工夫はしないといけないと改めて思いました」

■東京 最も深刻な「感染爆発」に相当

 18日、東京で確認された新たな感染者は5386人。水曜日としては、過去最多です。

 東京以外も、感染拡大は止まりません。大阪では初めて、新規感染者が2000人を超えました。27府県で過去最多となり、全国でも2万4000人近くと過去最多です。

 厚生労働省のアドバイザリーボードは40都道府県で、最も深刻な「ステージ4=感染爆発」に相当すると、危機感を示しました。

 厚生労働省アドバイザリーボード・脇田隆字座長:「すべての地域で新規感染者数が急速に増加している。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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