菅総理のアピールの場に 総裁選・衆院選の行方は(2021年8月25日)

菅総理と二階幹事長が25日に会談し、総裁選を予定通りやると決めました。

来月17日告示、29日に投開票となる見通しです。

総裁選には岸田前政調会長は立候補の意思を固め、高市前総務大臣、下村政調会長も出馬の意向を示しています。

テレビ朝日政治部・与党キャップの河田実央記者に聞きます。

(Q.決定の背景には何があるのでしょうか?)

背景にあるのは、菅総理の説明不足、国民に言葉が届いていないということへの焦りです。

自民党は週末に、各選挙区の情勢調査を行っていました。

選対幹部によりますと、小選挙区で40ほど減らし、最も負けた場合は、全体で70議席近くを失う可能性があるという、とても厳しいものだったといいます。

これは、自民党で単独過半数を維持するのが難しくなるほどのものです。

菅総理はこれまで、ワクチンが広がれば安心感も広がり、支持率も回復するとにらんでいました。

しかし実際は、ワクチンが進んでも、なかなか評価されないという状況が明らかになりました。

その原因は「菅総理の説明不足にある」と分析しています。

そのため、あえて今回、複数候補による総裁選を行って、菅総理からすれば、これまで1年間取り組んだ政策やコロナ対応について、しっかりアピールする場を作りたいということのようです。

(Q.どういう総裁選になりそうですか?)

安倍前総理、麻生財務大臣、そして二階幹事長は菅支持で、今のところ変わりがありません。

ですので、菅総理が優位に進められる総裁選の在り方を考えているんだと思います。

一方、岸田前政調会長は25日夜、ホテルの一室で派閥幹部らが集まって、いわば選対会議を開いていました。

26日の出馬会見の想定問答を作るなど、準備に余念がない状況です。

他の派閥ともすでに連絡を取り合っているといいます。

今は安倍前総理らの支持がないので、若手議員や地方に広がっている菅総理への不満票を取り込むことが、基本戦略となっています。

高市前総務大臣や下村政調会長は推薦人集めに苦労していて、構図としては、菅総理と岸田前政調会長の一騎打ちになるとみられています。

ただ、ここには色んな思惑があるようです。

二階派幹部は「安倍前総理も麻生財務大臣も、表向きは菅支持と言うかもしれないけれど、派閥単位でまとまるかは不透明だ」と話していて、「岸田前政調会長との一騎打ちでは、菅総理が勝てない可能性があり、それではまずい」としています。

もしかすると、第三の候補者がこれから出てくる可能性もあります。

(Q.解散・総選挙は、いつごろ行われそうですか?)

菅総理としては、総裁選で再選を果たした後、その勢いで10月上旬にも解散し、11月投開票ということが視野に入ってきます。

ただ、菅総理の周辺は「タイミングはコロナ次第」と言っています。

「感染が底打ちしたところに投開票日が来るように、感染の山が下がってきたタイミングで解散を打ちたい」と話しています。

状況次第では、10月上旬解散より前になるのか、遅くなるのか、そういったところは流動的に残っています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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