
新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜港に帰港してから1年が経ちますが、感染者の中には今も“後遺症”とみられる症状が続く人がいます。
東京・小平市に住む62歳の男性。妻とともに乗船していた「ダイヤモンド・プリンセス」で感染し、今も後遺症とみられる症状に苦しめられています。
「不眠で睡眠薬を飲まないといけない。血圧が上がっているので、下げる薬も」(当時感染した62歳の男性)
船内で最初の感染者が出たと知ったのは、横浜港に戻る直前のことでした。
「そんなに広がりはしないだろうと想像していた。怖いとかいうイメージは全然なかった」(当時感染した62歳の男性)
しかし、船室から見下ろす岸壁の様子は、日ごと緊張感を増していきました。
「消防車と救急車がどんどん来ています」(去年2月9日)
次々と感染者が確認され、最終的には700人以上の巨大クラスターに。男性もPCR検査で陽性が判明し、2月10日に病院に搬送されました。
「(入院してから)体が悪くなってきて、(食事を)残すようになっていった」(当時感染した62歳の男性)
1か月ほどで退院しましたが、その後も半年くらいは激しい痛みに襲われることがあったといいます。
「背中のここらへんのところから、これくらいのが刺さるような感じ。やり投げのやりの太さの感じのがゴンッと。あれっと思うくらい痛かった」(当時感染した62歳の男性)
今も不眠や高血圧に悩まされているという男性は、新しい治療法の研究にも協力しました。新型コロナに感染して回復した人の血液から採取した「抗体」を患者に投与することで重症化を防いだり、回復を早めたりすることが期待される治療法です。
「看護師さん、お医者さんが本当によくしてくれる。でも、結果的に僕は先生の顔を知らない。最後までマスクを取った顔を見たことがない。そんな人に何か返せないかと」(当時感染した62歳の男性)
子どもや孫たちのためにも、一日も早く治療薬が開発されることを願っていると話します。
「ずっとマスクしっぱなしでしゃべるしかない世の中から変えたいよね」(当時感染した62歳の男性)
(Nスタ 2月3日放送)
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