新型コロナウイルスの感染経路がわからない人が増加し、見逃されている人が感染を広げている可能性があるなか、PCR検査の拡充が急務となっています。国の目標は、一日2万件としていますが、13日は5000件余りと達成には程遠い状況が続いています。
検査を希望しても受けられない人もいて、東京都内に住む40代の女性は、搬送中の救急車で、PCR検査という言葉を全く発していないのに、隊員から突然、信じられない言葉を投げ掛けられました。
都内の40代女性:「(体温は)37度前後ですけど、体中ずっと震えていたので息苦しさもあって、『苦しい苦しい』と言いながら救急車に乗っていった。救急隊員の方が『コロナの検査のために救急車を呼んだわけじゃないよね』『ほとんどの方は受けられないですよ』と言われた」
救急搬送された病院の医師からは「とにかく自宅待機するように」と言われただけで、病名も告げられませんでした。
都内の40代女性:「コロナかもしれないし、そうじゃないかもしれないけれども、私の場合は家に小さな息子がいるので、家にいていいのかわからない」
広島県に住む20代女性は、保健所の担当者から「たとえ検査を受けられても対応は同じ」と言われたといいます。
広島県在住の20代女性:「39.5度熱が出ていて、(保健所に聞くと)『まだ20代で若いというのが理由で、どうしてもコロナの検査は後回しになる。コロナの検査をしたところで、(陽性でも)軽症という扱いになると、どっちにしても自宅待機になるから』と言われた。しんどくても仕事に行かなきゃという人も多いと思うんですけど、それで広がっているんじゃないかと思います」
全国の保健所では聞き取った内容を担当者らで協議し、新型コロナウイルスに感染の疑いがあると判断した場合、指定の医療機関で診察を受けてもらいます。その結果を受け、PCR検査を行うかを決めています。福岡県の久留米市役所内には、保健所が臨時に対策本部を設置し、対応にあたっています。それでも実施できる検査数は一日20件前後だといいます。
久留米市保健所保健予防課・石橋真弥課長:「なるべくPCR検査を受けて頂きたい気持ちはある。病院の負担が大きくなるので“必要な方”だけ病院につなぐ」
こうした状況を打破しようと、東京都医師会は15日、新宿など、都内20カ所にPCR検査所を設置することを発表しました。また、墨田区はPCR検査のためにウォークスルー型の医療用テントを設置しました。一人5分程度で検体を採取できるということです。現在は週に3回、午前と午後2時間ずつ実施していて、一日あたり最大50人まで検査できるということです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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