デモ参加の19歳女性が頭を撃たれて死亡、市民の怒り高まる ミャンマー

「万事うまくいく」というメッセージがプリントされたTシャツを着て、ミャンマーのクーデターへの抗議デモに参加していた19歳の女性が、頭を銃で撃たれて死亡した。市民の怒りと悲しみが、さらに高まっている。

 軍事クーデターに対する抗議デモが続くミャンマーでは4日、治安部隊がデモ隊を強制排除するため催涙ガスを使用し、銃を発砲する場面もあった。国連当局者は国軍による強硬なデモ制圧を非難し、同国への厳しい制裁を呼び掛けた。
 バチェレ国連人権高等弁務官は、治安部隊に対し「平和的なデモ参加者に対する残忍な弾圧」をやめるよう要求。これまでにジャーナリスト29人を含む1700人以上が拘束されたと指摘した。
 ミャンマーの人権状況を担当する国連のトム・アンドリュース特別報告者は国連安全保障理事会に対し、国際的な武器禁輸や軍事政権に対する的を絞った経済制裁を科すよう求めた。
 具体的には、軍が支配権を掌握し、その最大の収入源となっているミャンマー石油ガス公社(MOGE)に制裁を科すべきだとした。
 安保理は5日に会合を開き、ミャンマー情勢を協議する。
 関係筋がロイターに明らかにしたところによると、ミャンマー軍は2月1日に全権を掌握した数日後、米ニューヨーク連銀にある約10億ドルの資金を送金しようと試みた。関係筋によると、米当局者はこの資金を無期限で凍結したという。
 欧州連合(EU)は4日、ミャンマーにおける開発プロジェクトへの支援を停止したと明らかにした。国軍に資金面の支援を行わないようにするのが狙い。これまでには、さまざまなプログラムに2億ユーロ(2億4100万ドル)以上の支援を行ってきたという。
 目撃者によると、治安部隊は4日、ヤンゴンなどでデモ隊を強制排除するため催涙ガスを使用し、銃を発砲。報道によると、ヤンゴンの西に位置するパテインでも発砲した。(映像提供 ロイター)

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