7月のレジ袋有料化から、まもなく3カ月。
エコバッグを使った新たな買い物習慣も定着しつつある一方で、無料のポリ袋の大量持ち去りや、エコバッグを使った万引きなど、モラルを著しく欠いた迷惑行為が横行している。
そして新たな問題となっているのが、買い物カゴの持ち去り。
その現場をFNNのカメラがとらえた。
取材班が訪れたのは、多くの人でにぎわう埼玉のスーパーマルサン吉川店。
レジ袋の有料化後に、ある変化が起きたという。
多くの人が商品を買い物カゴに入れたまま、駐車場へと向かっていた。
取材班「なぜ、買い物カゴに入れて駐車場へ?」
買い物客「エコバッグが足りなかったから、買い物カゴに入れて」
このスーパーでは、駐車場など敷地内であれば、買い物カゴやカートを持ち出しても問題ないというルール。
しかし、使用後に指定のスペースにカゴを返却せず、そのまま買い物カゴを持ち去る迷惑行為が増加しているという。
その驚きの数とは...。
スーパーマルサン吉川店・齋藤元宏店長「7月ひと月で、100個以上なくなっています」
レジ袋有料化が始まった7月、ひと月で100~150個もの買い物カゴが持ち去られたという。
購入した商品を、持参した“マイカゴ”に移し替えていた常連客は...。
取材班「買い物カゴは盗まれやすいと思う?」
マイカゴ持参の常連客「マイバスケットを買っているから、その気持ちはわからないんですけど。店のカゴは黄色だし目立ちますから、そんなことはできないと思いますけどね」
そこへ、スーパーのスタッフが別の車に駆け寄る姿が。
車では、買い物客が何やら積み込んでいる。
スーパー副店長「お客さま。このカゴはうちのですよ」
迷惑客「いや...そうです」
男性客の車のトランクには、店の買い物カゴが。
黄色い買い物カゴは、確かに夜でもよく目立つ。
スーパー副店長「(一度トランクを)閉められましたよね?」
迷惑客「明日の朝一番で...」
スーパー副店長「いやいやいや。これをやると、本当に万引き行為と同じなんですよ」
迷惑客「じゃあ返します」
スーパー副店長「返すのは当たり前ですよ。これはうちのものなんです」
迷惑客「はい...」
ふてくされた態度で、指定の場所に買い物カゴを返しに行く迷惑客。
スーパー副店長「(トランクを)閉められたということは、本当にそのまま行っちゃいますよね?」
迷惑客「あした持ってきます。いったん閉めたら泥棒なのか?」
スーパー副店長「このまま帰られますよね? 明日の朝返すって、それは商品でも同じこと許されないでしょう」
迷惑客「明日持ってくるって」
スーパー副店長「そんなの言い逃れですよ。許されません」
迷惑客「じゃあ警察呼んでください」
スーパー副店長「呼びますか? いいですか? お客さん、よく反省してください」
迷惑客「わかりました...」
スーパー副店長「わかりました?」
迷惑客「はい...」
レイ法律事務所の河西邦剛弁護士に聞くと、こうしたカゴの持ち去り行為は、窃盗罪として10年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる可能性があるという。
新たな買い物様式が定着する一方で、モラルの向上も求められている。
(2020/09/26)
#買い物カゴ
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