防災最前線です。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、いま災害が起きたら私たちは対応できるでしょうか。2回にわたり、避難生活での課題を検証します。1回目は避難所で集団感染を避けるためにできることです。
<街の声>「(いま災害が起きたらどうしますか?)避難所は行きますね。災害の情報が停電などで入ってこなくなったら困る。(コロナは)心配ですけどしょうがない。」「避難してもうつるんじゃないでしょうか、他人と接触して。家にいたほうがまだいいかもしれない。」
避難所のスペースの不足は災害が起きる度に問題になっています。南海トラフ巨大地震では発災から1週間後、60万人以上が避難所に集まると県は想定しています。避難所で人が密集するのを避けるため、国は先日、ホテルなどの宿泊施設を活用するよう自治体に通知しました。しかし、感染者が出た場合の対応など、ハードルは高いのが現実です。三島市は避難所での感染症対策に独自のマニュアルを準備しています。
<三島市危機管理課 小糸哲治係長>「三島市では平成26年に避難所運営基本マニュアルというものを作成しました。」
東日本大震災を教訓に作り、各避難所に置いています。マニュアルには避難所や自宅にある塩素系漂白剤などを使って消毒液を作る方法まで書かれています。
<三島市危機管理課 小糸哲治係長>「換気については避難所は狭いので、窓を定期的に開けるというのが大事。消毒についてもトイレなどからウイルス感染するので、消毒方法についてマニュアルに書いてあります。」
新型コロナに感染した場合、重症化しやすいといわれているのが高齢者です。
<函南・ぶなの森 山口恵子施設長>「今まではやっていなかったんですけど、アルコール消毒をしてもらい、体温を確認していく。」
災害時に福祉避難所となる伊豆の国市の老人ホームでは、発熱などの症状がある避難者を隔離する手順を訓練で確認しました。
<函南・ぶなの森 山口恵子施設長>「70代以上の入居者がほとんどで、重篤化してしまうので(感染者が)ゼロということを前提にしないと対応できない。」
避難所での感染を防ぐために私たちにできることは何でしょうか。
<前田正人副院長>「物が配られるとき、順番を待つときは距離をとって待つとか、できれば時間をずらして食事をとるとか、可能なら距離をとって食べるとか、外で食べることも有効です。同じ距離を空けるでも外と中では全然違う。」
緊迫感がより一層高まるなか、災害が起きた時に感染リスクをどう下げるのか、考えておく必要があります。
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