31日に94年の歴史に幕を下ろす「としまえん」。別れを惜しんで涙を流す人もいるなかで、42年間勤務したスタッフも様々な思い出を胸に最後の営業に臨みました。
午前8時50分、開園を待ちわびた客が駆け足で入っていきます。新型コロナウイルスの影響で入場制限が掛かるなか、約1世紀続いたとしまえんとの別れを惜しんで様々な客層の人たちが訪れていました。
皆さんのお目当て、回転木馬「カルーセルエルドラド」は100年以上前にドイツで造られ、海を渡って来て以来、としまえんのシンボルとなっています。運転する渡辺孝一さん(60)は、としまえんとともに42年間歩んできました。高校を卒業後に就職し、奥さんと出会ったのもこの場所。そして、結婚披露宴も行うなど思い出が詰まっています。エルドラドで披露宴を行ったのは、長い歴史のなかでも渡辺さんを含めて過去2例だけだそうです。
1926年に開園した、としまえん。30種類以上のアトラクションとプールエリアを併設し、入園者数はピーク時で年間400万人訪れました。閉園が決まった最後の夏。
エルドラド担当・渡辺孝一さん:「新型コロナ対策で入場規制をしていることが一番つらい。たくさんのお客さんに毎年来て頂いていたので、このお客様に『最後だから来て下さい』とは言えない」
感染対策のため客をピーク時の半分ほどに減らさざるを得ない状況に、渡辺さんは複雑な心境です。
多くの人たちに笑顔を届けてきたとしまえん。42年間携わってきた渡辺さんも万感の思いを込めて最後の日を迎えています。
エルドラド担当・渡辺孝一さん:「最終日も同じようにお客さんに笑顔で乗ってもらえることをうれしく感じる。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
powered by Auto Youtube Summarize