中国の不動産大手『恒大集団』が17日、ニューヨークの裁判所に破産申請をしました。アメリカ内の資産を保護するためです。
「中国の不動産バブルはいつかはじける」と言われ続けてきましたが、そのときが、ぐっと近づいたかもしれません。
中国神話をモチーフにしたテーマパーク『恒大童世界』は、未完成のまま、放置されています。また、上海のテレビ塔近くに恒大集団が取得した土地がありますが、手つかずとなっています。
280以上の都市で1300以上のプロジェクトを進めている恒大集団。不動産産業以外でも、1分に1台を製造できるとしている電気自動車や、ミネラルウォーターなど、参入分野もさまざまです。
直近では、約48兆円の負債を抱えていたようです。
約1年半前、恒大は、デフォルト=債務不履行に陥り、世界に衝撃を与えました。それ以降、広州にある本社は、物々しい雰囲気が続いています。
それとは裏腹に、すぐ近くには、一味違う恒大の顔がありました。デフォルトから、半年後に発売されEV車。豪華なつくりとなっています。
販売店:「(Q.この車が売れたらグループに貢献できますね)それについては、よくわからない。回答できません」
一方、恒大は「経営破綻ではない」とコメントを発表しました。
中国総局・李志善記者:「いまにも破綻するのではという声を打ち消すかのように、恒大側が『経営破綻ではない』とコメントを出したわけですが、中国国内、実は、冷静な見方も強いです。地元・広東省政府の支援を受けていたり、経営陣に政府系企業からの取締役が入っていたり、ある程度、コントロール下にあるのがその理由です。ただ、恒大はもちろんのこと、中国経済に良いところが見当たらないなかで、起死回生を狙い、EVなどに進出してはいるものの、事業の柱をつくれるかは不透明です。巨額の負債を抱えるなかで、非常に厳しい綱渡りであることには変わりありません」
今回の事態は、世界経済にどんな影響を与えるでしょうか
大和総研・齋藤尚登主席研究員:「今回の破産法申請は、経営再建のため、外貨建ての債務の再編を狙うということ。倒産という話では全くないです。不動産企業、デベロッパーを取り巻く環境は、決して良くなっているわけではなく、むしろこれから、もう一段、悪くなる可能性がある。そういったところを世界のマーケットは懸念している」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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