重症熱性血小板減少症候群

重症熱性血小板減少症候群, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=2202782 / CC BY SA 3.0

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重症熱性血小板減少症候群(じゅうしょうねっせいけっしょうばんげんしょうしょうこうぐん、英: Severe fever with thrombocytopenia syndrome; SFTS)は、重症熱性血小板減少症候群ウイルスによる感染症である。
マダニが媒介し、日本では2013年に最初の患者が報告された。
その後も感染の報告が相次いで発表されたため、同年3月4日に「重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る)」が感染症法上の四類感染症に指定され、医師による診断時届出等の対象となった。
クリミア・コンゴ出血熱と並ぶ、ダニが媒介するウイルス性出血熱の一つ。
治療は対症療法のみで、有効な治療薬やワクチンはない。
主として重症熱性血小板減少症候群ウイルス(英: Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus; SFTSV) を保有するマダニがヒトを刺咬することによって感染する。
潜伏期間は6-14日とみられている。
初めての症例が報告された中国では、フタトゲチマダニ (Haemaphysalis longicornis)、オウシマダニ (Rhipicephalus microplus) からウイルスが分離されており、人間だけでなくダニに咬まれることの多い哺乳動物の感染が確認されている。
2017年10月には日本の徳島県で飼い犬から人間に感染する事例が確認され、世界で初めてのペットから人への感染例として報告された。
主な症状は発熱や消化器症状(吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、下血など)、神経症状(頭痛、筋肉痛、意識障害、失語)、リンパ節腫脹、皮下出血など。
致死率は10 – 30%程度とされるが、軽症患者が診断されていない可能性があり、中国の死亡率と同等とするならば、日本国内での患者数は年間100名程度と推定されている。
2020年1月、日本の国立感染症研究所は、SFTS患者体内でSFTSVが標的とする細胞を同定した。
SFTSVはリンパ節、脾臓、骨髄などで、主に「抗体産生細胞である形質芽球に分化しつつあるB細胞」に感染し、血管に入り全身臓器に拡散する。
さらに、ヒト形質芽球と似た特徴を持つ培養細胞株のPBL-1細胞を用いて、体内で起こるウイルス感染を試験管内で再現が可能なSFTSV感染の実験系の開発にも成功した。
血中の SFTS ウイルス遺伝子の検出や抗体の上昇。
流行が確認されている国は、日本、中国、韓国である。
2016年4月27日までにSFTSの届け出があった府県 2016年2月24日時点で170名以上の感染例が報告されているが、当初に作成された疑い患者要件を満たしていない軽症例が見逃されている可能性が指摘されている。
2013年1月に報告された最初の患者は2012年秋に発症した50代の女性で、原因不明のまま死亡した。
後に保存検体の検査により SFTSV のゲノムとウイルス抗原が確認され重症熱性血小板減少症候群と確定した。
この事例を元に厚生労働省は「疑い患者要件」を公表して全国に情報提供を求めた。
38度以上の発熱 消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血のいずれか) 血小板減少(10万/mm3未満) 白血球減少(4000/mm3未満) 血清酵素(AST、ALT、LDHのいずれもの上昇) 他の感染症によること又は他の病因が明らかな場合は除く 集中治療を要する、若しくは要した、又は死亡した者。
情報提供により、山口県における海外渡航歴のない成人男性と、2012年秋の宮崎県における海外渡航歴と近年の国内旅行歴のない成人男性で、いずれも報告時点では死亡している。
さらに、その後の調査では確認可能な最も古い患者は2005年である事と、死亡した患者の血液から発見されたSFTSウイルスの塩基配列は中国で発見されたものとはわずかに異なっていることが明らかとなり、中国での確認以前から日本国内に存在していた事が証明された。
また、厚生労働省は、死亡例が相次いだのは感染源が特定されたためであり、急に流行しているわけではないとしている。
その後もウイルス感染の報告が相次ぎ、2013年の春から秋にかけて高齢者を中心に西日本の13県53人の感染を確認、うち21人の死亡が報告されている。
現時点では前述の通り西日本において感染者が出ているが、2014年2月に公表された厚…

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