「ブチャ虐殺の10倍ひどい」陥落寸前のマリウポリ市長を単独取材

ロシア軍に包囲されて陥落寸前のマリウポリ。市長が単独インタビューに応じ、マリウポリの人的被害について「ブチャ虐殺の10倍ひどい」と語りました。(※動画には遺体の映像が含まれています)

■マリウポリ市長が語る“ロシア軍の狙い”とは

ロシア軍に包囲され、街の破壊が進む南東部のマリウポリ。取り残された人たちは生きるのに必死です。遺体が放置されたままの路上で住民が薪を拾っていました。電気・水道・ガスがないなか、外で料理をして、飢えをしのぎます。

マリウポリ市民:
今はガレージに住んでいるが、脱出しようと思っている。

ロシア軍の包囲の網は厳しくしかれ、いまは脱出するすべがありません。住宅の庭先には花が手向けられ、仮設の墓地に…。

15日夜(日本時間)、マリウポリのボイチェンコ市長が私たちの取材に応じました。

国山ハセンキャスター:
マリウポリは陥落寸前とも言われているが、ロシア軍の支配はどこまで来ている?

ボイチェンコ市長:
現時点ではマリウポリのロシア軍による支配は60%くらいです。相手の勢力が何十倍にもかかわらず、私たちの英雄はすでに50日間マリウポリを防衛しています。

市長はいまも10万人以上が取り残されていると指摘。ロシア側は侵攻直後から、食料の供給を断つ狙いがあったと訴えます。

ボイチェンコ市長:
緊急時に備えてあった食料庫をロシア軍は徹底的に破壊しました。街には限られた食料しか残っていませんでした。これはマリウポリを地獄に落とすような大量虐殺を狙った作戦です。

■「ブチャの虐殺と比べたら、マリウポリの悲劇は10倍ひどい」

市長はすでに2万人以上が死亡し、ロシア軍によって遺体の焼却が進んでいると話します。

ハセンキャスター:
餓死をする人もいるという情報もある、市民は相当苦しい生活を強いられているか?

ボイチェンコ市長:
ロシア軍は完全にマリウポリを封鎖して、遺体を収容して自分たちの犯罪を隠蔽しています。彼らはブチャで起こったことを非常に恐れています。ただブチャの虐殺と比べたら、マリウポリの悲劇は10倍ひどい。

残された市民のなかには、親ロシア派の地域やロシア国内に連行されている人もいるといいます。市長は国際社会の支援を訴えました。

ボイチェンコ市長:
市内に残る10万人の民間人をウクライナが支配する地域に避難させるために、国際社会の力が必要です。
(15日23:54)

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