

フランスのカンヌ国際映画祭で、是枝裕和監督の作品が公式上映されました。作品はいわゆる“赤ちゃんポスト”をめぐる物語です。上映後12分間続いたスタンディングオベーション。赤ちゃんの命をテーマにした是枝監督の狙いとは?
■「赤ちゃんの命を救う箱なのか、母親を甘やかす箱なのか」
記者
「フランス・カンヌでは常連となった是枝裕和監督。今回は韓国の映画俳優とレッドカーペットを歩きます」
2018年の「万引き家族」に続いて、2度目のパルムドール受賞の期待がかかる是枝裕和監督。
今回は、韓国の人気俳優たちをキャストした「ベイビー・ブローカー」がノミネートされました。
主演は「パラサイト 半地下の家族」で主役を務めるソン・ガンホ。人気韓国ドラマ「梨泰院クラス」にも出演したイ・ジュヨンや、“IU”のアーティスト名で活躍し、国民の妹「K-POPクイーン」として知られるイ・ジウンが出演しています。
「ベイビー・ブローカー」は、“赤ちゃんポスト”に預けられた赤ちゃんを連れ去って高く売る男たちと、赤ちゃんを預けた母親が一緒に養父母探しの旅に出る物語です。
是枝裕和監督
「(赤ちゃんポストは)赤ちゃんの命を救う箱なのか、母親を甘やかす箱なのか。多分日本の取り組みも含めて、両方の目線があると思うんですね」
「1つの命を巡って、善意と悪意が交錯していく感じ。最後は、あの赤ちゃんをどうするんだってことを見た人も一緒に考えてもらえればいいなと思っていました」
作品の上映が終わると・・・スタンディングオベーションが鳴りやまず、実に12分間も続きました。
是枝監督は上映中、観客の反応を知って、ソン・ガンホさんと手を握り合ったといいます。
是枝裕和監督
「(観客の)笑い声が起きたところで、なんとなくお互いに手を探りあったんですけど」
最高賞「パルムドール」の発表は5月28日です。
■“赤ちゃんポスト”預け入れ 過去最少も「心配」
一方、熊本市に実際にある、いわゆる“赤ちゃんポスト”。慈恵病院が2007年から設置した「こうのとりのゆりかご」です。
熊本市は5月27日、2021年度の赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」は、2人の預け入れがあったと発表。設置以来、最も少ない数です。
慈恵病院 蓮田健院長
「少なくなったということを喜ぶべきなのか。特に若い方、10代の後半から20代の方が、ゆりかごの存在自体をご存じない。それは心配です」
蓮田院長は懸念を示す一方、預け入れが少なくなった背景には、様々な取り組みの成果もあるとみています。
慈恵病院 蓮田院長
「予期しない望まない妊娠をして、孤立した女性たちへの支援が、公的支援も民間も含めて社会全体で、力を尽くして頂いているからではないかなと」
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