

【台北=矢板明夫、ワシントン=渡辺浩生】アジア歴訪中のペロシ米下院議長は2日、専用機で台湾に到着した。AP通信が報じた。現職の米下院議長の台湾訪問は1997年以来25年ぶりとなる。ペロシ氏の訪台に反発する中国側は事前に台湾周辺での軍事的威圧を高め、訪台への対抗措置をとる構えをみせている。台湾をめぐる緊張が高まるのは必至だ。
ペロシ氏は2日午後11時45分ごろ、軍の人員輸送機で訪問先のマレーシアから台北市の松山空港に到着し、台湾の呉釗燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相に相当)が出迎えた。台湾メディアは、ペロシ氏が3日午前に立法院(国会)を訪問した後、蔡英文総統と会談、記者会見を行い、午後に韓国に向けて出発する予定だと報じている。
下院議長は米国の大統領職継承順位で副大統領に次ぐ2位。前回の訪台はクリントン政権時代で、ギングリッチ下院議長(当時)が台湾の李登輝総統(同)と会談などした。
ペロシ氏の訪台の可能性は報じられていたものの、米国、台湾とも事前に計画を発表しなかった。台湾の外交部(外務省)の欧江安報道官は2日、先立つ記者会見で、「発表できる情報はない」などとコメントを控えていた。
ロイター通信は2日、関係筋の話として、中国軍機数機が台湾海峡の中間線に接近したと報道。一方、台湾軍は2日午前から4日正午まで戦闘警戒態勢を強化した。米海軍第7艦隊によると、米空母ロナルド・レーガンは7月31日現在、フィリピン海に展開。ロイターによると、2日には台湾の東方に位置しているという。中国軍の動向を警戒しているとみられる。
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