ウクライナ兵ら約1700人投降も、アゾフ連隊司令官「戦闘員と私は製鉄所にいる」専門家「捕虜交換は困難」【Nスタ】|TBS NEWS DIG

ロシア側はこれまで、ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所から約1700人の兵士らが投降したと発表。その一方で、軍事組織「アゾフ連隊」の副司令官はビデオメッセージで「戦闘員と私はアゾフスタリ製鉄所にいます。作戦は実行中」としています。その他、捕虜の交換などマリウポリをめぐる、ウクライナ側とロシア側の戦いなどについて専門家にききました。

■アゾフ連隊「作戦は実行中」ウクライナ兵約1700人投降も

熊崎風斗キャスター:
まずはウクライナ国内の状況から見ていきます。ウクライナの東部、ドンバス地方。その中の一つ、ルハンシクの状況です。ゼレンスキー大統領は「ドンバスでは占領者、ロシアがさらに圧力をかけようとしている。そこは地獄だ」と伝えています。ルハンシク州では、住宅地や役所が砲撃を受け、市民12人が亡くなったという状況です。

そしてロシア側は「マリウポリのアゾフスタリ製鉄所からウクライナ兵およそ1700人が投降した」と報じています。一方で、ウクライナ側のアゾフ連隊の幹部はビデオメッセージで「戦闘員と私は製鉄所にいる。作戦は実行中」と伝えています。

この製鉄所について、マリウポリの市議会は「ロシア軍による製鉄所への爆撃で、高濃度の硫化水素溶液を貯蔵する装置が損傷した可能性がある」と伝えています。仮にそれがマリウポリの南側アゾフ海に漏れていたら、アゾフ海の動植物が完全に死滅する危険性もはらんでいるということです。そうなるとそこから続いている黒海や地中海に流れ込むリスクもあり、国連などに調査を訴えています。現在こういう状況だということです。

ホラン千秋キャスター:
小谷教授、ロシア側が製鉄所で戦っていた兵士らを移送していたということですが、前々からウクライナが「その兵士たちとロシアの捕虜を交換してほしい」と表明しているんですがこれは叶う?

明海大学 小谷哲男 教授:
これは難しいのではないかと思います。製鉄所に立てこもっていた部隊はアゾフ連隊と言われています。ロシアは「彼らこそがネオナチだ」とみなしてきたわけですね。この特別軍事作戦を始めたのも「ウクライナにいるネオナチを取り除くため」と言っています。アゾフ連隊をそう簡単に捕虜交換とはいえ、引き渡すとは考えにくい。ロシア国内では「ネオナチのウクライナ軍との捕虜交換を禁ずるべきだ」という意見もあります。全員が捕虜交換でウクライナに戻れるという可能性は、残念ながら低いのではないか。

ホランキャスター:
そうするとロシアは、ロシア側の捕虜をどのように取り戻すつもりでいるんでしょうか?

明海大学 小谷哲男 教授:
ロシアとしてもこれまでウクライナの捕虜を他にも持っています。その捕虜との交換を優先するのではないかと思われます。

井上貴博キャスター: 
ここ以外のところでも戦争が続いてるわけですが、プーチン大統領の頭の中には「停戦交渉」とか「外交交渉」の余地ってどのくらい残っているとお考えですか。

明海大学 小谷哲男 教授:
今の段階ではまだその余地はあまり大きくないのではないかと思います。つまり作戦が上手くいってませんし、戦果として誇れるものが今はないので、それが出てくるまではウクライナとの交渉をプーチン大統領大統領としてするのは難しいと思います。

井上キャスター:
ロシア側が有利な状況に立たないと交渉は難しいということですね。

■NATO北欧2か国加盟トルコは反対・アメリカは支持

熊崎キャスター:
今日もう一つ見ていきたいのは北欧2カ国のフィンランドとスウェーデンです。ロシアからの警戒ということもあり、NATO加盟の申請を行い、アメリカのバイデン大統領と会談を行いました。その中でバイデン大統領は「両国はNATOの全条件を満たしています。私は両国がアメリカの完全な支持を受けていることを保証します」と話しています。

スウェーデンのアンデション首相は「私たちが加盟することでNATOはより強固になります」と話し、フィンランドのニーニスト大統領は「全ての加盟国からの指示と承認後の素早い加盟を期待します」と話しています。

ただこれは当然、正式加入までに時間がかかります。その間にロシアの脅威はないのでしょうか。バイデン大統領は「加入までの空白期間も安全保障上の脅威に適切に対応する」とも話していました。

ただNATO加盟には、現在加盟している30か国の承認が必要になります。その中でトルコが加盟を反対しているという状況です。アンデション首相は「トルコを含む全加盟国と対話を行っている」、ニーニスト大統領は「トルコが持つあらゆる懸念について話し合う用意がある」と話しています。

ではなぜトルコは反対をしているのか、狙いは何なのか。小谷さんは二つ挙げています。
まず「トルコがテロリストとみなすクルド人への支援を停止する」この狙いがあるのではないか。そしてもう一つ「トルコに対する武器輸出制限の解除」この二つです。

ホランキャスター:
この要求に関して2か国はトルコに応じるというような見通しなのでしょうか?

明海大学 小谷哲男 教授:
これは主に…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220520-6019206)

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