白リン弾

白リン弾, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=1831960 / CC BY SA 3.0

#砲弾
#リン
白燐弾(白燐弾、はくリンだん)は、手榴弾、砲弾、爆弾、煙幕弾の一種で、充填する白リンが大気中で自然燃焼すると吸湿して透過性の極めて悪い五酸化二リンの煙を発生させることを利用する。
限定的な照明効果および焼夷効果を持つ場合もある。
陸上自衛隊では、白リン弾を発煙弾としてのみ装備している。
白リンの英名"White Phosphorus"の頭文字をとってWP発煙弾とも呼ばれる。
英語圏では白リンと黄リンが共に「White Phosphorus」と表記されるため、日本語訳は白リン発煙弾と黄リン発煙弾の二種類がある。
アメリカ陸軍では WP、Willy(ie) Pete(ウィリー・ピート)または Willy(ie) Peter(ウィリー・ピーター)と通称される。
発生する煙は赤外線センサを妨害できないため、先進国では赤リン発煙弾に更新され、旧式化している。
M110 155mm WP弾などを例に取ると、信管が作動すると炸薬が爆発し、白リンを粉砕しながら弾殻を破裂させる。
反応が進むとリン酸と水分子が水和したエアロゾルとなり、これが白い煙幕となって視界をさえぎる。
1921年にウィリアム・ミッチェルによる実験。
戦艦「アラバマ」に対して白リン爆弾を投下している 第一次世界大戦後から、航空機用の焼夷弾や発煙弾として白リンを用いた爆弾が使用されるようになったが、現在は焼夷弾としてはほとんど用いられていない。
中央が81mm迫撃砲のM375A2白リン弾 81mm白リン弾 発煙手榴弾 現在アメリカ陸軍で使用されている多目的手榴弾の形状はやや太い円筒状で、若干下部が絞られている。
焼夷、発煙両方の目的に使用される。
外殻はプラスチックおよびファイバーで作られており、白リンの量は約425g、全体では約680gの重量がある。
半径17m程度の範囲に破片を飛散させるが、この手榴弾における平均的な投擲距離は約30mとされ、効果範囲内にいる人員は遮蔽物の陰などに身を隠す必要がある。
焼夷手榴弾 テルミット反応を利用した物が主流で、リンを使用したものは無い。
華氏4,000-5,000度の高温で燃焼するとされるのはテルミット弾で、リンの燃焼ではこれほどの高温は発生しない。
戦車や装甲車などに搭載されている発煙弾発射機で使用されている。
陸上自衛隊では74式戦車まで白リン発煙弾を用いていたが、90式戦車からは赤外線誘導兵器への妨害効果のある赤リン発煙弾に変更されている。
陸上自衛隊が毎年実施している総合火力演習でも観客の前で煙幕展開が実施され、観客が煙に巻かれた事例があるが、死者や負傷者は出ていない。
ガザ侵攻で使用された白リン弾の映像、アルジャジーラニュース. 白リンを充填した砲弾の歴史は第一次世界大戦以前まで遡れるとされる。
発煙弾・照明弾・焼夷弾に使用する目的で開発された。
現代でも軍隊から不正規の武装勢力まで普通に運用している兵器であるが、焼夷弾としては、手榴弾を除いてほとんど使用されていない。
黄燐蒸気そのものは有害だが、短時間で五酸化燐と燐酸に変化するため屋外では無害。
直接人体に触れた場合に治療困難な火傷を生じる性質や、それによる心理的作用を利用するため、日本でも第一次大戦後に本格的に研究が行われていた。
昭和初期に日本軍が使用していた白燐弾は、白リンを溶剤に溶解して散布する方式を採用しており、化学兵器砲弾と同じ容器に溶剤に溶解させたリンを詰めて使用していたとされる。
第一次大戦ではリンが空気に触れると自然発火する性質を利用して焼夷弾として使用されたこともあった。
人体に対しては有効な効果があり、理学博士の西澤勇志智は「頭上にこれを撒き散らされると炎の粒子となって降り注ぎ衣服に付着するとこれを振り払い消火することは困難である。大きな物は速やかに衣服を燃焼させ苦痛を伴う火傷を生じ容易に治癒しがたき物である」としているが、「燃焼温度が低く、リンの燃焼によって生じる酸化リンが耐火性保護物質となってしまい燃焼を妨げるため建築物などに対する焼夷効果が低くテルミットなどに劣る」ともしている。
1899年にハーグ陸戦条約が採択されたが、白リン弾は制限されるべき兵器とは解釈されていない。
1939年からの第二次世界大戦でも広く使用された。
また、アメリカ軍が沖縄戦において塹壕やトンネル、洞窟などに潜伏する日本軍に対して、熱と煙で燻り出すという目的に使用している。
1997年4月に化学兵器禁止条約(CWC)が発効したが、白リンは対象に含まれない。
2005年にイタリアのテレビ局RAIが元米軍兵...

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