「軍の中に相当な不満たまっている」プーチン氏11分間の演説に“戦争宣言”“総動員令”なし 次の節目は「ロシアの日」か|TBS NEWS DIG

ロシアの戦勝記念日に行われたプーチン大統領の約11分間の演説。その中で「戦争宣言」や「総動員令」に触れることはありませんでした。一体なぜなのでしょうか? 専門家によると「ロシア軍の司令官レベルの中に、命令に従わない者がいる」「軍の中に相当な不満がたまっている」という見方があるそうです。戦勝記念日を終えた今、次の節目は6月12日の「ロシアの日」ではないかという見方もある中、今後の戦況などについて、専門家にききました。

■“戦勝記念日”演説 戦争宣言や総動員令は「なし」なぜ?

南波雅俊アナウンサー:
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、注目されていたのが5月9日、プーチン大統領の戦勝記念日の演説です。その中でも「戦争宣言や総動員令が出されるのではないか」という点が大きな焦点でしたが、それらは出されませんでした。なぜなかったのでしょうか。

プーチン大統領の演説は、約11分間行われました。その内訳です。

▼第二次世界大戦の勝利を称える内容が約2分半
第二次世界大戦で旧ソ連がナチスドイツを破ったことを称え、祝う日ですから、例年ここは長くなりますが、約2分半になりました。

▼ウクライナ侵攻の正当性について約5分間
「ロシア兵は祖国の未来のために戦っている。ナチスの居場所をなくすための戦いなんだ」といった話もこの中に含まれています。

▼黙祷が約1分間

▼軍事作戦の理解を国民に求めるというような内容がおよそ2分半ありました。

やはり専門家が注目をしていたのは、演説の中でウクライナとの「戦争宣言」や国民に対する「総動員令」があるかどうかです。

ロシア国民の、特に男性は皆、徴兵されて軍に行って、そして戦地で戦う、あるいは産業も戦時下に切り替えていく、というようなところ、その総動員令があるのではないかと注目されていましたが、戦争宣言や総動員令はなく「国民に団結を呼びかけることにとどまった」ということなんですね。なぜ、戦争宣言や総動員令が演説の中に入らなかったのか。

東京大学・先端科学技術研究センターの小泉悠専任講師は「国民の不満が大きくなるこや、国民からの反発を恐れているため」と話しています。
仮に、総動員令で戦争を有利な状況に進めたとしても、家族が亡くなったり、あるいはまた景気が悪くなっていたり、そういった中で批判されるというのを恐れていたのではないかという見立てをしています。

さらに、演説では具体的な戦果は言及しませんでした。こうした演説から見えるウクライナ侵攻の現状を、小泉氏は「具体的な戦果など言えることがなかった。軍事作戦がうまくいっていないことが明るみになった」と話しています。

■「団結の呼びかけ」とどまった背景に…“兵士に溜まる不満”

今回のプーチン大統領の演説を受け、ウクライナのゼレンスキー大統領は、首都のキーウの独立広場で撮影したメッセージを、5月9日に公開。
「私たちの領土の一部たりとも渡さない。道は険しいが、私たちが勝つことに疑いはない」として、ロシアに対して抗戦する姿勢を強調しました。

日本国際問題研究所 主任研究員 小谷哲男氏:
戦争宣言や勝利宣言を出さなかった理由ですが、演説の中で今、実際にウクライナで戦っている兵士への尊敬、加えてこれから兵士のケアをしていくということを強調していました。
また、アメリカの見立てでは、今ウクライナで戦っているロシア軍の中に、司令官レベルで命令に従わない人たちがかなり出てきているということです。つまり、軍の中に相当不満が溜まっていて、プーチン大統領はそれを認識していて、今はとても大きな動員をかけるという段階ではないと判断したのではないかと考えられます。

ホラン千秋キャスター:
その“溜まっている不満”というのは具体的に何に対する不満だとお考えですか。

小谷氏:
1つには、この作戦自体の見通しが非常に甘かったということ。それから何よりも“補給”が不十分で、前線にいる兵士たちが苦しんでるということ。また、傷ついた兵士たちに対するケアというのも十分行われていないようですので、このあたりが軍全体への不満に繋がっている可能性があると思います。

井上貴博キャスター:
そういった状況で欧米側は、プーチン大統領の動きを制するためにも、早め早めに戦況や情報をメディアに開示している気がしますが、これは行き着くと、プーチン大統領を逆なでしてしまうというか、刺激してしまうということには繋がりかねませんか。

小谷氏:
その危険性は常にあるわけですけれども、今の段階では欧米としては情報を積極的に開示することで、プーチン大統領の先手を打つことの方が、この戦争の拡大を防ぐのに繋がると判断しているようです。

■今後の動きは?「プーチン氏に記念日を気にする余裕はない」

南波アナウンサー:
今回の演説というのは、戦勝記念日という大きな節目というところで注目されましたが、次の節目はどうなってくるのかみていきます。

6月12日、「ロシアの日」という国民の祝日があります。1990年のロシア連邦の国家主権に関する宣言採択の日です。国内ではスポーツや音楽の祭典…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20220510-6017389)

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