キエフ近郊都市“奪還”で「記念撮影」・・・マリウポリ“陥落”間近か ロシア兵「祝杯」(2022年3月30日)

 ウクライナは停戦協議で中立化へ向けて具体的な案を示し、ロシア側も首都キエフ周辺への攻撃を減らすと応じました。一方、南部では激しい攻撃が続いています。

■マリウポリ“陥落”間近か・・・ロシア兵祝杯

 マンションは、壁一枚を残して、えぐり取られたように破壊されています。

 ウクライナ東部の激戦地・マリウポリ。中心部は、ウクライナ軍がかろうじて死守していますが、郊外では・・・。

 CNNリポート:「ロシアはマリウポリ制圧まで、あと一歩。兵士は、すでに祝杯を挙げています。地元政府の庁舎になびくのは、東部の分離派の旗です。兵士らは、上機嫌に『プーチンの命令で行動している』と話します」

 すでに配給をしたり、新聞を出したり、現金の給付が行われたりしたという話も出てきました。

■ロシア「軍事作戦」第一段階“ほぼ完了”

 ロシア軍は、ウクライナ東部制圧に力を注ぎます。

 ロシア、ショイグ国防相:「ウクライナ領土においてのロシア軍の特別作戦について。作戦の第一段階の主な課題は、おおむね達成されています」

 一時期、表舞台から姿を消し、「粛清」されたのではという臆測も出ていたショイグ国防相が発表しました。

 ショイグ国防相:「ウクライナの軍事的な力は、大幅に低下し、(東部)ドンバスの解放に焦点をあて、力を集中させることができるようになったのです」

 ウクライナにおける「軍事作戦」の第一段階は、ほぼ完了したとし、東部ドンバスの実効支配を進めることを明らかにしました。

■南部都市にミサイル攻撃か・・・9人死亡

 しかし、画面を灰色に染めるように煙が立ち上がったのは、ウクライナ南部の都市ミコライウです。

 直前の映像をよく見ると、白いミサイルのようなものが飛び込んでいくのが見えます。

 攻撃されたのは、ミコライウの政府庁舎です。中央に巨大な穴が空き、激しく損傷しているのが分かります。

 居合わせた女性:「同じ階にいた同僚が亡くなったのよ。顔を合わせてハグをして、その2分後だったのに」

 現地時間午前9時ごろ、仕事が始まる時間帯が狙われました。この攻撃で9人が死亡、28人が負傷したことが確認されています。

 ロシア軍は、東部制圧に動きつつ、南部の町への攻撃の手も緩めていません。

■ゼレンスキー大統領「良いニュースある」

 一方、ウクライナ側も攻勢を強めています。

 キエフ西部の周辺都市・イルピン。両軍がぶつかり合う激戦地となり、住民たちが細い板で、川を渡って避難していた街です。

 この街について、ゼレンスキー大統領は、次のように話します。

 ゼレンスキー大統領:「きょうは良いニュースがあります。我々の軍はキエフ地方で前進し、ウクライナ領土の支配権を取り戻しています。イルピンを解放しました。頑張ってくれて、ありがとう」

■キエフ近郊都市“奪還”で「戦い終わった」

 キエフ周辺の塹壕(ざんごう)で構える兵士たちにも、動きがありました。

 「皆ここに集まれ!」と言い、何やら集まり始めました。行われたのは、集合写真の撮影です。

 兵士:「戦いは終わった。この一帯の95%は、我々の支配下にある」

 キエフ近郊などでは、ウクライナ側が攻勢に転じ、ロシア軍を押し戻す場所が増えています。

■非常事態省「やっと良くなった」

 大勢の兵士が乗り込んだ戦車。兵士たちは、リラックスしているように見えます。

 ウクライナの北東部、ロシアとの国境に近いスムイ州のトロスティアネッツです。

 今月1日にロシア軍の侵攻を受けましたが、28日にウクライナ軍の猛攻で奪還に成功。ロシア軍が敗走した後には、戦車や砲弾などが残されました。

 住民:「駅周辺では、多くの住宅が被害を受けました。私の家も砲弾にやられました。お店が略奪されました」

 ウクライナ非常事態省:「見ての通り、1カ月前から激しい戦闘が続いています。人道的にもひどい状況でした。空爆が終わって3日、何とかやっとよくなってきました」

(「グッド!モーニング」2022年3月30日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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