首都に空襲警報、複数都市で閃光と爆発音 ウクライナ全土戒厳令(2022年2月24日)

 プーチン大統領が軍事作戦の実行を宣言、ロシア軍がウクライナへの侵攻を開始しました。首都キエフなど複数の都市がロケット攻撃を受けているということです。

 CNNの記者がウクライナの首都キエフから中継をしている時でした。

 CNN記者:「今、大きな爆発音が聞こえました。まさに私の後ろで。キエフで今、大きな爆発が発生しています。ホテルの屋上にいますが、爆発の場所は分かりません」

 記者は急いで防弾チョッキを着用しました。この15分ほど前、モスクワの早朝24日午前6時前、プーチン大統領が演説をし、軍事作戦の実施を表明していました。

 ロシア、プーチン大統領:「ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国と結んだ友好と相互援助条約に従い、特別軍事作戦を決定した」

 プーチン大統領が軍事作戦を行うとしたのはドンバス地方。

 ロシアが独立を承認した親ロシア派地域が属するウクライナ東部です。

 ただ攻撃は東部に限らず複数の都市で報告されています。

 ロシア国境に近い北東部の都市ハリコフでも。

 CNN記者:「数分前に攻撃の大きな音が聞こえました。標的は明らかではありません」

 ハリコフの映像です。空に黒い煙が立ち上っているのが見えます。こちらの映像では砲撃なのでしょうか、暗い空にいくつもの閃光が走っています。

 やはりロシア国境付近の都市スムイの近くでは大きな爆発が見られました。

 キエフでは空襲警報が鳴り響き、通りは市外へ逃げようとする車で渋滞になりました。

 ロシアの軍事作戦を受け、アメリカのバイデン大統領は声明を発表しました。

 アメリカ、バイデン大統領:「プーチン大統領は、壊滅的な人命の損失と苦しみをもたらす戦争をすることを選んだ。すべての死と破壊の責任はロシアのみにある。アメリカと同盟国は強調して断固とした対応を取る」

 一方、プーチン大統領は。

 ロシア、プーチン大統領:「目的は8年もの間、ウクライナ政府より弾圧され、虐殺されてきた住民を守るためだ。そのためにウクライナの非武装化と非ナチス化を目指す」

 ロシアの主張はウクライナ政府に弾圧されているウクライナ東部の住民が独立を求めてきたため緊急で安全保障会議を開催し、独立を承認したというもの。

 そもそも「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」は2014年、ロシアのクリミア併合と機を同じくしてロシアの支援を受ける勢力が一方的に独立を宣言したものです。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ロシアの大統領との電話協議を試みたが、結果は沈黙だった。(ロシアによる)第一歩はヨーロッパにおける大規模戦争の引き金になり得る。我々に戦争は必要ない」

 ウクライナのゼレンスキー大統領は23日夜、ロシア語でロシア人に戦争を拒絶するよう呼び掛けましたが、攻撃が近づいている兆候は強まっていました。

 同じ23日に撮影された衛星写真です。

 新たに展開したロシア軍の部隊が複数の場所で確認できます。

 位置はいずれもロシア南西部。ウクライナ国境に近い場所です。

 ウクライナ政府は24日からウクライナ全土に非常事態宣言を発令していましたが、攻撃を受け、戒厳令を発令しました。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「ウクライナ全土に戒厳令を発令する。数分前、バイデン大統領と話した。アメリカはすでに国際的な支援を始めている」

 ロシア国営のRIAノーボスチ通信によると、ロシア国防省は、ウクライナ軍の防空システムを制圧し、空軍基地を無力化したと発表しています。

 ロシア、プーチン大統領:「我々を邪魔するもの、我が国と我が国民に脅威を与えようとするものは誰であれ知っておくべきだ。ロシアは即座に報復し、歴史上味わったことがないような結果をもたらす」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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