ウクライナ情勢 各国が続々とロシア制裁発表 経済に影響は?専門家に聞く(2022年2月23日)

緊張が続くウクライナ情勢をめぐり、アメリカは24日に行う予定だった米ロ外相会談を中止することにしました。必然的に首脳会談も見送りとなり、アメリカはこれまでと一転し、強い態度に出たように見えます。

布施哲ワシントン支局長に聞いていきます。

(Q.アメリカは今の事態をどうみていますか)

布施哲ワシントン支局長:「アメリカは、想定以上に軍事侵攻が迫っているという強い危機感があります。バイデン大統領は22日まで『侵攻』という言葉を使うことを避けていました。しかし、今になっては『侵攻の始まりだ』という言い方になっています。ここであえて、外相会談・首脳会談を白紙に戻すことで、ロシア側に強いメッセージを送った形になっています。

ただ、これはある種の賭けになります。事態が切迫するほど、本来であれば話し合いをしたいところですが、それはロシア側も同じだと。ロシアも本音では話し合いをしたがってると見越して、あえて一度突き放して、ロシアペースになっている流れを引き戻す狙いがあります」

アメリカが新たに発表したロシアへの制裁の中身を見ていきます。

●ロシアの2つの主要な金融機関との取引禁止。
●ロシア国債の、アメリカ市場などでの取引停止。
●プーチン大統領の側近や、その家族である5人の資産を凍結。

これはロシアに対する経済制裁の第1弾としていますが、実際にどれほど効果があるのでしょうか。金融市場に詳しい、第一生命経済研究所の首席エコノミスト・熊野英生さんに聞きました。

熊野英生さん:「現時点では制裁の影響は限定的。国債の取引停止というのは、ロシアの海外での資金調達を止めるということを意味しますが、ロシアは現状、国内の資源価格が高くなっていて、資金繰りに困っておらず、影響はすぐに出ない」

再び布施哲ワシントン支局長に聞きます。

(Q.アメリカの今回の制裁に踏み切った狙いはなんですか)

布施哲ワシントン支局長:「まずは政府系金融機関と、プーチン大統領の取り巻きに対する金融制裁をかけることで、直接プーチン大統領にメッセージを届けたという形になっています。今後は必要に応じて第2、第3の規模の政府系金融機関もターゲットにしていくことになります。相手の出方に応じて段階的に制裁を加えていくというやり方です。全面対決を避けつつ、外交的な解決の余地を残しているというやり方です。

一方で、このやり方は効果があるのかという声も出ています。また、ロシアの動きに変化がないということになれば、さらに強い制裁を追加していくことになります。そうなれば、世界経済への影響も大きくなります。かといって、他に決め手もないだけに、アメリカにとっても苦しい状況と言えると思います」

アメリカのほかにも、各国がロシアへの制裁を表明しています。

●イギリス:ロシアの5つの銀行を国内で取引禁止。ロシア人実業家3人の資産凍結。
●ドイツ:天然ガスのガスパイプライン『ノルド・ストリーム2』の稼働手続きを認めない意向を表明。
●日本:ウクライナ東部の“2つの共和国”の関係者のビザ発給停止、および資産の凍結・輸出入禁止。さらに、新たに発行するロシア債券の取引禁止。

さらにEUやカナダなども制裁を発表していて、今後、ロシアがウクライナ東部に軍を派遣するなど、事態が悪化した場合は、さらなる制裁を検討している状態です。

今後、制裁が強まると世界経済はどうなるのか。第一生命経済研究所の首席エコノミスト・熊野英生さんに聞きました。

熊野英生さん:「現時点では、世界経済への大きな影響はない。今後、各国が制裁を強めると、産油国であるロシアからの供給がなくなり、原油先物価格が1バレル=100ドルを優に超える可能性も。そうなると、世界経済・日本経済にも影響が出てくる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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