戦車

戦車, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=15493 / CC BY SA 3.0

#戦車
#兵器
T-54(2017年) T-72(2014年) レオパルト2(2015年) 戦車(せんしゃ、英: tank)は、火砲および自動火器を備え、無限軌道により道路以外を走行する能力および特殊鋼板製の装甲による防護力も備えた車両。
第一次世界大戦で初めて登場し、第二次世界大戦における地上の戦闘で、中心的な役割を果たす兵器となった。
戦車は一般に、履帯(キャタピラ)を備え、これにより不整地(舗装道路以外の場所、オフロード)でも行動することができる。
主たる武装として強力な火砲(戦車砲、「備砲」)を備え、ごく初期のものや一部の例外を除き旋回砲塔を装備して砲の向きを変えることができ、敵の陣地・戦車・車輌等々の攻撃が可能。
副武装として主に機関銃を装備し、これにより歩兵群や非装甲車輌なども制圧できる。
防御のためには主に鋼板製の装甲を備え、これにより敵からの小銃・機関銃、砲弾片、砲弾の直撃などによる攻撃に耐えることができる。
戦車は分類上は陸戦兵器のうち装甲戦闘車両の一種である、ということになる。
しかし戦車は戦う車輌の総称ではなく、自走砲や装甲車などとは区別される。
何をもって戦車と定義するかは曖昧な部分もあり、また時代や国、地域によって変化する。
21世紀初頭現在では次のように要約できる。
走行装置が無限軌道(履帯、キャタピラ)であること 防御について、戦線を突破できるだけの防御力を持つ。
具体的には、主に特殊鋼板製の装甲で覆われている。
攻撃力について、戦車をはじめとする敵装甲戦闘車両を待ち伏せでなく積極的に砲撃し、撃破できること。
全周旋回可能かつ全面を装甲化した砲塔を有すること。
1の走行装置については#走行装置の節で詳説、2の防御については#装甲の節で詳説 、3の攻撃力については#兵装の節で詳説する。
ただし、上記の条件全てを満たさなくても、保有する側が戦車と呼べば戦車扱いされる可能性もある。
例えばスウェーデンのStrv.103は上記のような旋回砲塔を持たず、大戦中の駆逐戦車や対戦車自走砲のような形状の車輛であるが、その開発・運用目的・戦闘能力から、スウェーデン軍では主力戦車として配備されていた。
現代の正規戦に通用する戦車は、製造に高い技術が求められるうえに部品点数も多く、日本では「戦車は千社」という諧謔があるほど、生産ラインの維持には層の厚い産業が必要である。
そのような事情もあって、現在自国で戦車の開発と生産ができる国家は10に満たないと言われる。
戦車の名称は、兵器としての制式名称と、軍や兵士達によって付けられた愛称とに大別される。
愛称については、配備国により慣例が見られる。
アメリカは軍人の名前から(もともとは供与元のイギリス軍による命名則)、ドイツは動物の名前、ソ連・ロシアの対空戦車は河川名にちなんでいる。
イギリスの巡航 (Cruiser) 戦車や主力戦車では「C」で始まる単語が付けられている。
日本では、大日本帝国陸軍が皇紀、自衛隊では西暦からきた制式名で呼ばれ、前者の場合、カテゴリーや開発順を表す秘匿名称(例・チハ…チ=中戦車、ハ=いろは順の三番目)もつけられていた。
近代工業化による内燃機関の発達にあわせて、第一次世界大戦前より各国でのちに戦車と呼ばれる車輌の構想が持たれるようになっていたが、技術的限界から実現されることはなかった。
第一次世界大戦で主戦場となったヨーロッパではドイツの西部において大陸を南北に縦断する形で塹壕が数多く掘られいわゆる西部戦線を形成した。
戦争開始からそれほど間をおかずに巧妙に構築された塹壕線、機関銃陣地、有刺鉄線による鉄条網が施されることとなり防御側の絶対優位により、生身で進撃する歩兵の損害は激しく、戦闘は膠着することとなった。
対峙する両軍は互いに激しい砲撃の応酬を行ったため、両軍陣地間にある無人地帯は土がすき返され、砲弾跡があちらこちらに残る不整地と化して初期の装甲車など装輪式車両の前進を阻んでいた。
これらの閉塞状況を打破するため、歩兵と機関銃を敵の塹壕の向こう側に送り込むための新たな装甲車両が求められた。
このとき注目されたのが、1904年に実用化されたばかりのホルトトラクターであった。
これはアメリカのホルト社(現キャタピラー社)が世界で最初に実用化した履帯式のトラックで、西部戦線での資材運搬や火砲の牽引に利用されていた。
このホルトトラクターを出発点に、イギリス、フランスなどが履帯によって不整地機動性を確保した装軌式装甲車両の開発をスタートさせた。
イギリスではアーネスト・ダンロップ・スウィントン陸軍中…

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