公明党や野党各党は12日、衆院本会議の代表質問で、新型コロナウイルスで影響を受ける家計への支援策として、現金給付を打ち出しました。自民党はこの日発表した衆院選の公約で現金給付に触れていませんが、岸田首相は「支援を実行する」と明言しました。
■首相が明言…「現金給付」中身は?
12日、衆院本会議で行われた代表質問は2日目を迎えました。与党の公明党は、10万円給付について言及しました。
石井幹事長
「公明党は子供たちを(新型)コロナ(ウイルス)禍から守り抜くための特例的な支援策として、0歳から高校3年生の年代まで、子供1人あたり10万円相当の『未来応援給付』を実施すべきと考えています」
これに対し岸田首相は「新型コロナの影響により苦しんでおられる子育て世帯など、お困りの方々を守るための、給付金などの支援を実行いたします」と、現金給付の実現を明言しました。ただ、具体的な内容は「今後検討する」との考えを示すにとどめました。
自民党は12日、衆議院選挙に向けた公約を発表しました。経済対策について、賃上げに積極的な企業への税制支援などが盛り込まれましたが、現金給付については公約では触れられていません。
■「衆院選」目前…各党が現金給付案
対する野党も、代表質問でそれぞれの経済支援策を主張しました。
立憲民主党・福山幹事長
「低所得の皆さんに対する12万円の特別給付金を支給し、家計を支え、消費する購買力を高めます」
共産党・志位委員長
「コロナで収入が減った方々を、中間層も含めて広く対象にして、1人10万円を基本に『暮らし応援給付金』を5~6兆円の規模で支給することを提案します」
国民民主党・玉木代表
「給付を必要な人に迅速に届けるため、いったん全ての国民に一律10万円を給付し、高所得者には後で課税時に逆還付を求めることを提案しています」
選挙を前に、各党が10万円などの現金給付案を打ち出します。
岸田首相は「可能な限りプッシュ型で迅速に給付を行わなければならないと考えております。総合的かつ大胆な経済対策を策定いたします」と述べました。
■首相、消費税は「当面触れない」
一方、日本維新の会は消費減税についてもただしました。
馬場幹事長
「私たちは、2年を目安とした消費税の5%への引き下げのほか、社会保険料の支払い減免や持続化給付金の第2弾の支給を求めていますが、見解をうかがいます」
岸田首相
「消費税については社会保障の財源として位置づけられており、当面触れることは考えておりません」
(2021年10月12日放送「news zero」より)
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