新型肺炎に関して、29日、中国・武漢からチャーター機で日本人206人が帰国した。

29日夜にも、第2便が現地に向かう。

いまだ400人以上の日本人が帰国を待つ武漢で、何が起こっているのか。

マスクの品不足で起きた、市民同士の殴り合い。

新型肺炎による中国本土の死者132人、感染者は6,000人近くに達した。

中国での感染者数は、2002年から2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)を上回り、事態は深刻さを増している。

その中国から29日朝、日本人帰国者206人を乗せ、羽田空港に到着した全日空機。

多くの報道陣を前に、帰国した1人の第一声は…。

日本製鉄の現地法人・青山健郎さん「迅速に、こういったかたちでチャーター機で戻していただけて、大変ほっとしている」

帰国した206人のうち、5人は37度台の熱や頭痛など体調不良を訴えたため、都内の病院へ。

感染の有無は、29日中に判明するという。

不要不急の外出が制限されている現地、武漢。

ネット上では、春節の大型連休にもかかわらず、暇を持て余す市民の動画が拡散している。

自宅の水槽で釣りをする男性や、相手がおらず、席を移動しながら1人でマージャンをする男性。

さらには、中国の中高年に人気だというダンスを1人で踊る女性の動画も、ネットで拡散している。

こうした中、帰国した男性が口にした心配事がある。

日本製鉄の現地法人・青山健郎さん「一番わたしが不安に思っているのは、ネットを中心に過熱していることに関する影響」

感染者数の激増にともなう不安の高まり。

その影響から、中国では差別的な動画が社会問題化している。

タクシーのドライブレコーダーがとらえた映像。

画面左、スマホの画面を見ていた乗客がせき払い。

小さなせき払いだったが、運転手は乗客を見て、「あなたせきをしているの? どこから来た?」と問いかけた。

しかし、乗客のせきは止まらず、大きなせきをすると…。

運転手「あなた、武漢に行ったことある?」

乗客「帰ってきたばかり」

運転手「え!?」

乗客「武漢から帰ってきたばかり」

運転手「降りてくれ! 早く早く! 降りろ!」

運転手は、武漢から帰ってきたばかりの客を乗車拒否した。

さらに、地下鉄の車内をとらえた動画では、立っている乗客が紙を示すと、そこには「武漢から来たばかりだ。席を譲らないのか?」という、衝撃的な言葉が。

すると、その内容を見た乗客らが、次々と席を離れる事態となった。

混乱と不安が広がる中国からの帰国に向け、日本政府は29日の第1便に続き、少なくともあと2便を飛ばす方向。

(2020/01/29)

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