開園以来94年、世代を超えて愛されてきた都心の遊園地「としまえん」が31日、その歴史に幕を下ろす。
「としまえん」の最後の夏を取材した。
東京・練馬区の遊園地「としまえん」。
開園から94年、最後の夏を迎えた。
新型コロナウイルスの影響で入場制限を設けているが、8月に入ってからはチケットもほぼ完売。
最後の姿を心の中に残そうと、多くの家族連れでにぎわっている。
中にはこんな人も。
3世代で来園した家族「練馬で育って、練馬で子どもたちを育て、いつもとしまえんに来てました」
練馬区で育った女性「すごく愛着がある。自分の庭みたいな感じ。自分自身の一部が奪われるような感じでつらい」
そんな中、ひときわ注目を浴びているアトラクションがあった。
ドイツで制作されてから113年、世界最古級の木製メリーゴーラウンドとして機械遺産に認定され、「としまえん」のシンボルとして長く親しまれてきた「カルーセルエルドラド」。
木馬やゴンドラは手彫りで作られ、中には作者の遊び心か、一頭だけ違う前髪の木馬も。
一方、華やかなメリーゴーラウンドの真下では。
佐藤誠さん(60)は、入社以来36年間、「カルーセルエルドラド」をはじめとする、アトラクションのメンテナンス作業に携わってきた。
施設管理部 副部長・佐藤誠さん「(閉園が決まって)びっくりしたのが最初。そのあとは、じわじわと寂しさっていうのか、悲しさというか、本当に複雑です」
手塩にかけて整備してきた佐藤さん。
施設管理部 副部長・佐藤誠さん「エルドラドは素直で、いい乗り物だったなと思う。特別ですね。(乗り物は)5年後、10年後を見据えて点検したり、整備をしているので、閉園が決まってからは『その先』を考えなくていいのかなぁっていう...。ちょっと肩の荷が下りたかな」
次は、お客さんとして「カルーセルエルドラド」に乗ることを夢見ている。
閉園後、一度解体される予定の「カルーセルエルドラド」。
「としまえん」は、場所が変わっても、どこかに残したいとしている。
訪れた人からは「ぜひ練馬区に残してほしい」、「楽しかった。中にも絵があって、きれいだった。また来たい」、「ちょっと感動した。子どもと一緒に久しぶりにドキドキした」といった声が聞かれた。
100年近くにわたって、多くの人にかけがえのない思い出を残してきた「としまえん」。
惜しまれつつも31日、その歴史に幕を下ろす。
(2020/08/30)
#メリーゴーラウンド #練馬区 #木馬
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